2022年10月号「人事委員会勧告2022」はこちら。
先月号で、今年度に60才になる(なった)人たち(昭和37年度生まれ)が、最後の60才定年退職者になると予告しました。いよいよ、定年引上げが目前に迫っています。
もっとも、まだ引上げ条例が県議会で可決されたわけでもなく、不確定な部分も大きいようです(どうしても教育委員会のほうが知事部局より制度設計が遅れ気味ですし)。しかし順調にすすめば、昭和38年度生まれの人には今年度中に意思確認が行われるようなので、少しでも早く情報をお届けします。
まずおさらいを。引上げは以下のように行われる予定です。今年度に
・59才になる(なった)人の定年は61才
・58才になる(なった)人の定年は62才
・57才になる(なった)人の定年は63才
・56才になる(なった)人の定年は64才
・55才以下の人の定年は65才
感覚的にしっくりこないかもしれませんが、65才定年制は十年間かけて、令和14年度末に完成する見込み。そしてそれまでの間、上記の人たちが65才になる年度までは、現行の再任用制度が“暫定再任用”と名を変えて続くことになるはず。
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そもそも、どうして定年は引き上げられなければならないのでしょう。もちろん年金受給との接続という側面はあります。しかしそれ以上に……
今年の山形県人事委員会勧告にはこうあります。
「少子高齢化が急速に進展し、若年労働力人口の減少が続いている我が国において、複雑高度化する行政課題に的確に対応し、質の高い行政サービスを維持していくため、60歳を超える職員の能力及び経験を60歳前と同様に本格的に活用していくことを目的とする」
かつて、“後進に道を譲る”ことが美徳として語られていましたが、もうそれどころではない、というのが正直なところなのでしょう。
学校現場を考えればわかりやすいはず。現在、数多くの再任用職員がいるにもかかわらず欠員が生じ、教員採用試験の倍率は下がり続けています。おしりに火がついているわけ。
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さて、それでは定年が引き上げられると、61才以上の段階でその人たちの身分はどうなるのかが課題。
まず、行政職の場合はどう想定されているかというと
・部長級、次長級 → 原則として退職。公社等へ再就職
・課長級 → 補佐級に降任または転任(管理職手当なし)
・管理職手当ありの補佐級 → 管理職手当なしの補佐級
・非管理職 → 降任なし
……この動きを役職定年制といいます。要するに偉いままではいられないぞと。
またも、学校で考えてみましょう。現在も協議中らしいのですが、いたってシンプルです。
・校長、教頭、主幹教諭 → 教諭
これだけ。
それでは給与はどうなるかというと……以下次号。
これがNHKのドラマかと思うような破天荒さ。主演はわれらが池松壮亮。
脚本と演出がオダギリジョーなので、彼の人脈を活かして超豪華キャスト集結。
あ、オダギリはなんと小学校でお笑いコンビ次長課長の河本準一と同級生だったとか。河本曰く「クラスの人気はオダギリ君が1位で、自分が僅差の2位だった」とのこと。僅差(笑)