事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

光る君へ 第15回「おごれる者たち」

2024-04-15 | 大河ドラマ

第14回「星落ちてなお」はこちら

今回ははっきりと兄弟の話。

兼家(段田安則)亡き後、藤原三兄弟はそれぞれの性格を見せ始める。

・長男の道隆(井浦新)は摂政として専横を始め、娘の定子(高畑充希)を中宮にすえるなど、身びいきな人事が露骨。

・次男の道兼(玉置玲央)は汚れ仕事の果てに父親に見放されたと酒におぼれ、妻子とも別居する。

・三男の道長(柄本佑)は、そんな道兼を励まし、表舞台に復帰するように説得をつづける。

なんか、「リア王」というより「三匹の子豚」みたいになってきた。調子こいてる兄たちをしのいで、栄華を極めるのはレンガの家を建てた末っ子だったという定型のオチが見えてくる。

さて、今回はいよいよファースト・サマーウイカが定子によって清少納言を名のることになるエピソードもあった。

あのぉ、歴史どころか古文も苦手だったわたしは、「せい・しょうなごん」じゃなくてフラットに「せいしょう・なごん」と発音していました。どうして誰も指摘してくれなかったんだ。

そのうえに、蜻蛉日記の作者である藤原寧子(財前直見)も大々的にフューチャーされるけれども、蜻蛉日記をわたし読んだことないし、「枕草子」だって橋本治の桃尻語訳でしか……もうちょっと古文を身を入れて勉強していれば、香炉峰の雪なんてフレーズにちゃんと反応できたんでしょうけど。

ああ今となってはすべてが遅すぎる。

第16回「華の影」につづく

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「ギャンブラーが多すぎる」ドナルド・E・ウェストレイク著 新潮文庫

2024-04-15 | ミステリ

「ウェストレイクの小説は、わたしが何度でも読み返す数少ない本のひとつ。『戦争と平和』やプルーストなんて戯れ言は忘れて、無人島に持って行くべき本だ」
ローレンス・ブロック

ドナルド・E・ウェストレイクの作品を読むのって何年ぶりだろう。運の悪い泥棒のドートマンダー(殺さない、というシャレ)のシリーズや、リチャード・スターク名義の悪党パーカーなど、読者を喜ばせずにいられるか、という気合いがうれしい職業作家だったのである。

新潮文庫がロス・トーマスにつづいて未訳作品を発掘。訳者もおなじみの木村二郎さんだ。

タイトルがよかったせいでかなり売れたと編集者は「本の雑誌」で語っていたけれど、わたしのような世代は、ウェストレイク作品をもっと出してくれたら必ず買いますよ。こんなに面白いんだもの。

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