~客は王様である。しかし、王様の中には首を刎ねられた奴も大勢いる~
前号繰越。
このドラマを正月に見返して、つくづくとキャスティングが「す・ば・らしい!」(千石調)と感じ入った。奇跡のアンサンブルだ。すべて源氏と平氏から役名がとられた登場人物たちは(千石=松本幸四郎ははっきりと弁慶であり、禄郎=筒井道隆は義経がイメージされている)どうやら私生活でも仲が良くなったらしく、連れだってディズニーランドに遊びに行っていることまで目撃されている。正直、山口智子はこのドラマ以上の役に出会っていないし、亡くなった伊藤俊人のことは再放送を観ているみんなが惜しんでいる。
実は、松本幸四郎はこの役をオファーされたとき、受けるかどうか迷ったらしいのだが、松たか子が「(三谷幸喜のドラマなら)絶対に出るべきよ!」と主張したためにOKしたのだそうだ。いい娘を持つとおトクです。
しかし、お前はオトコ橋田寿賀子かと思うくらい三谷はファミリーをつくる。このあたりは小劇場出身者らしい。というより、誰よりもあて書き(役者に合わせて脚本を書く)の名手である三谷にとっては、ファミリー化は必然なんだろうか。そうなると弾き飛ばされる奴も当然出てくるわけで、西村雅彦はその代表だろうし、「ラストサムライ」ロケでニュージーランドに行くために「オケピ!」の再演を蹴った真田広之もきっと……あ、「総理と呼ばないで」をひとりでぶちこわしていた鶴田真由も個人的にはもう使ってほしくないな。
ま、それはともかくこの「王様のレストラン」が90年代最高のドラマであることにゆるぎはない。服部隆之の音楽はこの間サントラを発注してしまったぐらい素晴らしいし、テーマソングを歌ったど新人の平井堅が、このときは鳴かずとばずだったのに後に大スターになったのも、このドラマが生んだ小さな奇跡だろうか。
わたしもそうなのでそんな気がします(笑)
真田は、海外の映画でも作品選択がクールなのでこれからも楽しみです。
無人島にDVDひとつ持ってけるとしたら,
これ選びます.
この作品でファンになった西村雅彦さんの
出演版「12人の優しい日本人」観たかったと
長年思ってたのですが,
今,朗読劇の同作をYouTubeで観られることに
気付いて鑑賞し,幸福感でいっぱいに☆
西村さんや相島さん,特にお声がいいので
リモートでもこの作品じっくり堪能できました.
素晴らしい!!
(ここに伊藤さんがいてくれればもっと・・・)
考えますよね。
おそらくは彼の欠落を誰かが今も
埋め続けているだろうけど、やっぱり
埋め切れないものはある。
あれはショックだったなあ。