Everytime You Go Away (1995) - Hall & Oates
Vol.29「自虐の詩」はこちら。
60代後半の主婦。もう人生後半を迎えているのですが、自分がいまだに何もわかっていないことに今更気づいてショックを受けています。
これまで私は長いこと生きてきたと思っています。それなのに、大好きな花のことも、歴史のことも、政治経済や世界のことも、何もかも、漠然としか知りません。
そして知らないということに気づいた後から、学びたい、知りたいという欲求が日ごとに増してきています。
私は高校までしか出ていないため、どうやって学んでいいのかわかりません。幅広い、いろんな事柄について、もっと深く知る人間になりたいのです。
そうはいっても、なかなか勉強をする手だてがありません。学びたいと思っていても、今はどうしたらいいのか、迷ってばかりいます。
どのようにしたら世の中のことをもっとわかるのでしょう。いろんなことを知っていくために何をしていけばいいのか、教えてください。
(兵庫・H子)
わたしはいま猛烈に感動している。こういう、H子さんのような人がその国にどれだけいるかで測られるのが民度というものだろう。そしてH子さんの期待に応えられる環境をどれだけ用意できているかが国の文化的成熟というものだ。
H子さん、あなたがお住まいの町に、いい図書館はありますか。もしも無いようなら、そこの自治体の意識の低さに憤るべきです。でもその前に、図書館はネットワークを組んでいるのが普通ですから、入り口としてその図書館を利用し、あとは無限に広がる知の世界に飛びこめばいい。親切な司書がいたら幸運ですけどね。
わたしは若いころ、図書館という場所がどうも苦手でした。知的スノッブの集会所のようなイメージで。ところが、女ともだちがそこで司書のバイトを始め、おかげで気軽に利用するように。以来数十年、ひたすら通いつめ、こうやって読書ネタ中心のブログまでやっています。
H子さん、あなたは学ぶことに遅すぎたのではないかと懸念されているようです。そんなことあるもんですか。わたしたちは全員
「ああ若いときにもっと勉強しておけばよかったなあ」
と嘆じている同胞なんです。ああ勉強しておけばよかった。
本日の1曲は久しぶりにホール&オーツ。ダリル・ホールが気持ちよさげにソウルしてます。
Vol.31「二股の姉」につづく。
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