バブルがそして破れ、以降の勧告は悲惨そのもの。3%をこえていたのが91年で、そのあとは下降の一途。01年はついに0.1%をきり、0.08%。まるで銀行の金利のような状態。おかげで給料表の改定は行われず、前年は特例一時金という形で3月に2,448円が支給されたにすぎませんでした。一方で期末手当の削減だけはどんどん進んだので、年収ベースではすでにマイナスになっているのはご存知のとおり。
でも、本俸がダウンするということは(しかも-2%をこえるということは)かなり大きな意味をもっています。
ここで02年の勧告を整理してみましょう。給与に関して柱は三つあります。
1.基本給の引き下げ
2.一時金の削減
3.配偶者扶養手当の減額、三人目以降の子ども等の扶養手当の増額
内容を見てみると……
①基本給の引き下げは何度も報じられ、この裏版でもとりあげてきたわけですが、2.03%の減額、と言われても実感できないかもしれません。具体的に見てみましょう。国家公務員行政職の平均年齢は40.9歳。現行の給与平均は382,866円です。この平均の人がどれだけ減額されるかというと、7,770円。これを毎月です。しかも基本給が下げられるということは期末手当、勤勉手当に響くことはもちろん(医療職、行政職なら時間外手当にも)、退職手当、果ては年金額にまで波及します。ここ数年の期末手当の削減よりもはるかに大きい意味をもっていることがここでわかります。しかも、2%弱の効果を持つといわれている昇給をも上回る減額。来年1月の新給料からは、昇給時期にかかわらず、歴然と下がっていることが全員実感できてしまう勧告になっています。お?どうやらこの平均氏、私と同じぐらいの年齢層だな。対応号給をチェックすると……なんてことだ。やはりわたしも毎月7,800円の減額だ!
②手当の削減が続いたので(おまけにその精算を毎年3月でやっていたので)月数は事務職員でもわけわからなくなっていたのですが(私だけかもしれん)、来年度からはこうなるというのです。
期末手当 6月 1.55月
12月 1.70月
3月 廃止
勤勉手当 6月 0.70月
12月 0.70月
合計 6月 2.25月
12月 2.40月
あ、6月と12月が増えるんじゃん!と喜んでいる場合ではありません。合計では0.05月分の削減です。しかも問題はその中身。期末手当から勤勉手当にシフトし始めたということは……飲酒運転の号でも申し上げましたが、成績率の導入とからんで(つまり勤務成績に比例した支給割合の上限と下限が大きくなるわけ)、将来に向けてかなり問題を残しているのです。
しまった。終わらなかった。次号に続く。
画像は「笑の大学」(’04 東宝)
「僕の生きる道」などの監督らしい盛り上げ方。それがちょっと鼻につくところも。出演者はほとんど二人きり。舞台版の西村雅彦と近藤芳正のコンビにはもちろん及ばない。役所広司が相手なのは稲垣吾郎にとってはちょっとつらかったか。不良主婦のベストワン作品。
ゴローちゃんがもう少し小狡い感じが出せれば……☆☆☆★★★
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