Elton John - Bennie And The Jets (Official Music Video)
PART2はこちら。
固定担任制の廃止のつづき。
「固定担任制の下では、学級担任は、クラスの子どもたちに対し、良い意味でも悪い意味でも責任を持ちすぎるところがあります。極端に言えば、自分の学級の生徒の人生すべてを背負っているかのような気負いがあります。加えて、『クラスの子どもに好かれたい』という気持ちも強いものです。その結果、指導は必要以上に手厚くなります。そして時に、極端になります。」
……これには首肯する人が多いだろう。そして誰でも想像するとおり、小学校はもっとその傾向は強く(反発する人たちの顔まで見えるようだが)、しかしそれでも全員担任制は有効ではないかと工藤氏は考えている。
この書を貫いているテーマはこうだ。
・優先順位を間違えるな
・手段を目的化するな
その意味で、彼がやっていることは冒頭の三点だけではない。意味の分からない校則をなくし、自己目的化した服装指導の行き過ぎを抑え、制服を見直し、研究指定を返上しようと画策し……
礼儀正しい筆致なので、うっすらとしか読み取れないが、これらの改革に対して反発した職員は多かったはずだ。教職員組合だって例外ではない。もちろん、もしもわたしが麹町中学校に勤務する学校事務職員だったとして、彼の方針に100%同意できるかははなはだ心許ない。
田舎の中学校に勤務するわたしには、都会の私学と公立の関係がよくわからないが、公立の学校でこれだけのことができるという実績はやはり強い。工藤氏は喝破している。学校において改革が進まないのは、これまでのやり方における勝ち組が教職員になっているから。
ブラック部活動と同じように、成功体験を疑うことを、わたしたちには求められているのだろう。この本を読んでから職員会議に出ると、「ああ、成功体験から離れられない人って多いんだなあ」と気づかされますよ。必読。
本日の1曲は「ロケットマン」を見たのでエルトン・ジョンを。映画でも使われていた「ベニーとジェッツ」すばらしい曲です。
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