久しぶりのローレンス・ブロック。久しぶりの泥棒バーニイの登場。うれしくて仕方がない。にしても、版元が早川から集英社に変わっているし、なぜか最終巻であることが強調されているんだけど、ほんとですか。
バーニイはいつものように(レズビアンの)キャロリンや悪徳刑事レイと減らず口のたたき合いを続けているし、四十年近く書かれてきたけれども恋愛事情も現役。
そりゃあ、ミステリとして読めばもの足りないかもしれない。でも関係者を集めて「この中に犯人がいます」なんてスタイルを、このご時世に守ってくれているんだよ。
殺し屋ケラーのシリーズにおいても、ブロックの本領はその無駄に長い会話だ。英語ネイティブでニューヨーカーならもっともっと楽しめるだろうことがくやしいけれど、田口俊樹さんの訳もすばらしいです。
解説は若竹七海が葉村晶シリーズのスタイルでやってくれてます。みんな、ブロックが好きなんだよね。あと何作読めるだろう。「死者との誓い」のレベルをもう一度とは言わない。ゆるくていいからおじいちゃんがんばって!
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