スティーブン・ソダーバーグがジョージ・クルーニーと組み、シナトラの「オーシャンと十一人の仲間」をリメイクする……一種の、夢の企画ですよね。
確かに、「オーシャンズ11」そして「12」「13」と、クルーニーとマット・デイモンを中心としたチームの仲の良さは伝わってきた。でも、印象としてちょっと重くなかったですか。
もちろん、シナトラファミリーのような能天気さは望むべくもないわけですが。なんたって監督がソダーバーグだし。そこんとこがわたしはちょっと不満だった。
さて、クルーニーの妹という設定で主演にサンドラ・ブロックを迎えた女性版オーシャンズは、その点でわたしは満足。深刻になりそうな部分をギャグでしのぎ、とにかく徹底した工夫で犯罪を楽しく描いている。
クールなサンドラ、いかにも頭よさそうなケイト・ブランシェットをはじめ、びっくりするほどのオールスターキャスト。アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム=カーター、リアーナ、サラ・ポールソンと豪華なことだ。考えてみれば、女性が徒党を組んだ犯罪映画ってなかなかないですもんね。
で、その楽しそうな雰囲気が好感されたか、意外な人たちが大挙して出演しているんですよ。シャラポワやセリーナ・ウィリアムズの登場には驚かされたし、キム・カーダシアン、エリオット・グールド、ダコタ・ファニングまで出てくるとは……さぞや撮影現場は楽しかったんでしょう。
興行成績が微妙だったからどうなるかわからないけれども、女優たちはそれぞれのエージェントにこうリクエストしているはずだ。
「オーシャンズ9の企画がスタートしたら、絶対に役を逃がさないで!」
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