同じ磯山晶企画&宮藤官九郎脚本の「俺の家の話」のあまりの展開に、やっぱりクドカンはすごい、と再認識。勢いでこのドラマのDVDも借りまくり。
さて、大ファンの宮藤官九郎作品なのになぜオンエア時に見ていなかったかというと……はて、どうしてだったろう。
見始めて思い出した。これ、女囚ものなんだよね。だから登場人物のほとんどが犯罪者。それはかまわないにしても、展開として暗そうじゃない?
まあ、それは老人介護をあつかった「俺の家の話」も、校舎を燃やしてしまった(と思い込んでいる)教師が主人公の「ごめんね青春!」も、ゆとり世代のあせりを描いた「ゆとりですがなにか」も同様のことだった。
基本的にクドカンの作品は暗いので(その究極が敗者の物語だった「いだてん」だ)、よほどコメディタッチでパッケージングされていないときついのである。
あれま、よほどのコメディタッチでパッケージングされてました。
小泉今日子、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂が女囚。そこへ社長令嬢である夏帆が殺人教唆の罪で入所してくる。きびしい看守は満島ひかり。
悪役の伊勢谷友介がいい。出所したおばさんたちに拉致され、突き出されたカンペを読まされるが「わたしは誘拐犯に誘拐され」を
「わたしはおばさんたちに誘拐され」
と読む。激高するおばさんたち。
「なんで誘拐犯をおばさんって読むのよ。あんた運命をさだめ、って読むタイプ?」
「だって誘拐犯に誘拐され、じゃかぶってるだろ!」
あははは。笑ったなあ。
クドカンの特徴である時制のコントロールと、猛然とした伏線の刈り込みが遺憾なく発揮された傑作。女性刑務所のルールもきっちり描かれて役に立った。いや別に入るつもりはないんですけどね。だいたいわたし男だし。
内村光良が
「いびき」
という漢字を書くという設定で黒板に
「ZZZ」
と書いて、「どうだ!」という顔を見せた
時に、ああウッチャンは天才だと思いました。
ストーリー忘れてたけどとても面白かったです。
大人の新感線やグループ魂の活動などの話も声出して笑ってしまいました。
他のエッセイも読むの楽しみです^ ^