あれ?島田荘司ってホームズものを昔も書いてなかったっけ……そうそう「漱石と倫敦ミイラ事件」。シャーロック・ホームズがろくでもない感じのやつ。
今回も激しく展開しています。コナン・ドイルのオリジナルでもホームズはコカイン中毒。そのためにこの作品でも彼はえらいことになってしまう。
そこで活躍するのがワトソン。彼の(ホームズにはない)実直さが事件を解決に導いていく。「赤毛連盟」「まだらの紐」などがひねって使ってあり、モリアーティ、ライヘンバッハの滝など、おなじみの言葉が苦笑するような使い方をされています。
残念なことにタイトルが意味するミステリ部分は拍子抜けするんだけれど、シャーロック・ホームズとは初手からそんな存在ではなかったかという気もする。
BBCの「シャーロック」を経過したあとのホームズものなので、みんながベネディクト・カンバーバッチとマーティン・フリーマンを頭の中で思い浮かべていることと思います。日本の読者は、このふたりに御手洗と石岡を重ね合わせる贅沢も許されているのでうれしい。
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