鶴岡まちなかキネマは文字どおり街にすっかり定着したようで、平日の一回目、しかもメジャーとは言い難い作品なのに、二十名ほどの、えーと妙齢とは言い難い女性たちがつめかけている。入学式の振替休日にボーッとあらわれる中年は目立ってしかたがない。
女性たちに人気な秘密はなんだろう。
いまやもっとも精力的な俳優である役所広司主演だから?
山田優と結婚なんかして一人の女性のものになっていいのか小栗旬も出ているから?
それもあるだろうけれど、やはり「南極料理人」の沖田修一監督の新作だという方が大きいのではないでしょうか。まちキネでも人気だったようだし。
前作で、ベーキングパウダーを使ったラーメンや、伊勢エビのフライなどで笑わせてくれたように、今度も食べ物が魅力的。二年前に妻を亡くした木こり(役所広司)が、自分と息子(高良健吾)のためにつくる料理の“キメ”は、なんと味付け海苔。
相方を会議室に追いやり、事務室でひとり給食を食べるわたしの“キメ”も、机の引き出しからとりだした味付け海苔だったりするので共感大。
しかし役所の食べ方はわたしの想像をはるかに超えていて、ご飯にウィンナーをのせ、お箸を使って味付け海苔で巻き、ご飯ごと口に放りこむというもの。
その手があったかっ!わたしだけが知らなかったんだろうか。ちょっと不安。まあ、お行儀がよくないことは確かなので、事務室だけの楽しみにとっておこう。
そんな木こりの仕事場である山に、ゾンビ映画の撮影隊がやってくる。監督しているのは25才の新人(小栗旬)。自信がないものだからスタッフにもなめられ、逃亡を図ったりしている。そんな彼の心のささえになるのが木こり。ふたりのやりとり(特に温泉での)は笑える。
木こりは息子と心が通わず、監督(山形の旅館の長男という設定)は家業を継がずにいることに屈託が。そんなふたりが撮影しているうちに少しずつ救われていく展開はとてもいい感じ。
およそ皮肉なゾンビ映画のタイトル「ユートピア」とは、撮影という祝祭を終え、静かにすごすふたりの生活なのではと思えてくる。ぎこちない疑似親子が、味付け海苔をつまみながら将棋をするシーンは必見ですよ。日本版「アメリカの夜」!
あの人気は半端ないみたいですよ。
いまどきの人たちは、結婚しようが、んなこと関係ないと思いますよ。
細かいネタの使い方がうまかったです。
ぺたぺたした駒とかねえ。思わず、味付けのり買って帰ろうとしました。。。
山形の人は都会に行く!!っていうことになってるんでしょうかね。
まあ、よく出てくる、くるくる。
鶴岡のお客さんたちは
「だがらの、娘の旦那は単身赴任することになっての」
とか
「食卓でもっと話すればいいのにのー」
と上映前に小声で。
なんか映画以上にディープな世界が展開されていておどおど。
わたしは昨日ちゃんと味付けのり買って帰りました。
でも今日の給食のメニューはカレー(笑)
ほのぼのした なんとも温かい映画でした
食シーンも印象的でしたね
上映は日中のみ!ヤマが外れた。。
何とか隙間見つけるようにします!
あっ個メした”あの作品”も20日迄なので是非!
と法事の席で荒れる木こりには
泣けたなあ。
ほんと、この監督は人情話が得意ですね。
(味付けのりのせいで)将棋の駒がべたつくって小細工は
うまかった。
「けいおん!」は…………この映画どころじゃなく中年男は
浮きそうなんだけどなあ(T_T)