再見。原題がすばらしかったの。「黄昏の最後の輝き」Twilight's Last Gleaming。アメリカ国歌の一節。作品のテーマをこれほど象徴するフレーズもない。
退役軍人のデル(バート・ランカスター)は、ベトナムにおけるアメリカの態度が、国民に対するパフォーマンスに過ぎなかったことを公表させるために、軍事基地の核をジャックする。
交渉の過程で彼は条件を追加する。大統領本人(チャールズ・ダニング)を人質にすると。はたしてアメリカの威信は保たれるのか。原爆は発射されるのか……
「カリフォルニア・ドールズ」のロバート・アルドルッチ監督作品。現在のアメリカの惨状を見れば、このドラマはぬるい時代のものと思えてくる。戦争は国民へのアピール、大統領は消耗品、体制の内部は意外にゆるい……そんなことは当然ではないかと。
バート・ランカスター、リチャード・ウィドマーク、バート・ヤングなどが顔をそろえているだけでうれしくなる。ああ、アメリカ映画にとっても幸福な時代だったのかな。画面分割が効果的な映画でもありました。
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