2023年5月号「夜回り先生」はこちら。
タイトルは「おもてどし、うらどし」と読みます。これは、特にミカンやタケノコなどに顕著なのですが、その年の気候の影響以外に、作物が豊作になるか不作になるかが一年おきにやってくることを指します。ある年、孟宗がたくさんとれたと喜んでいたら、その翌年はほとんどとれなくてがっかり、というパターン。
これは、その年の果実が翌年の花芽を邪魔してしまったり、落葉の量が変化することに影響されるとされています。ちなみに、うちの今年の孟宗は裏年でした。
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今年度末は、定年の引上げによって、定年退職者がひとりもいないことになります。まあそれでもある程度の退職者はいるでしょうから、採用は行われる。だけれども、その数は大幅に減るのではないか、と誰でも考えます。
さて、採用枠はどうなっているでしょう。県の HP でチェックしてみたら、昨年度とほぼ同程度の採用見込数となっています。
これはどういうことでしょうか。
先日、クミアイの大会に出席してきました。せっかくなのでいくつか発言。ひとつは
「ついに定年退職者がいない年度になりました。しかしこれは逆に教員不足を解消するいい機会でもあるのではないでしょうか。その意味で、県教委にしっかりと採用するようにはたらきかけてほしい」
志願者にとって、表年(低倍率の年)や裏年(高倍率の年)があってはならないのではないかと。
書記長の回答は意外なものでした。
「県教委もそのあたりはよくわかっていて、数を確保したいとしています。過員(定数以上に雇用すること)もある程度は仕方がないと思っているようです。」
なるほど。ちょっと安心。考えてみれば、暫定再任用者等も続々と退職していくわけですし。
しかし、ふたを開けてみたら志願者の減少が止まらず、全国平均を大きく下回る 2 倍強という結果に。特に小学校の低倍率は深刻。英語枠、講師等特別選考、元職教員特別選考などを含めてもです。
先生になりたくない、という世間のムードがそうさせているのは確実ですが、某市には技術専科の教員がひとりもいないとか、状況は悪化の一途です。なんとかしないと。
画像は村上春樹の「街とその不確かな壁」
職場にやってきた書店の外販に
「売れてる?村上春樹の新作」
「売れてるんですよー。書店にとって久々のいいニュース」
「へーえ、おれも買うけど、重版されるまで待つとするか」
「営業車に一冊だけ残ってます!」
この新作でうれしかったのは、比喩の多用という村上文学本来のありようがとても充実していたこと。ああおれは村上春樹を読んでいるという喜びが、この小説にはたっぷりとつまっていることでした。ああ読み終えてしまった…
2023年期末勤勉手当号「2024年問題」につづく。
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