「先輩に千葉真一のファンだって人がいてさあ。すげーショックを受けてた」
息子の報告。訃報を聞いたのは昨日のことだった。息子はしかし
「おれ千葉真一のことよくわかんなくてさ、関根勤の“はぁああああ”でしか知らないし」
「そうなるかあ」
「代表作ってなに?」
朝食の席で猛然と考える。代表作といえばもちろん「柳生一族の陰謀」や「戦国自衛隊」「魔界転生」になるんだと思う。でもわたしは息子に正直に言った。
「あ。Vシネの人だったの?」
「違うわ!あのな、仁義なき戦いシリーズで最も有名なセリフは千葉真一が放ったんだ」
「へー、どんなの」
朝から言えません。長いからおぼえてないし。こんなです。
「なにが博奕打ちなら!村岡が持っちょるホテルは何を売っちょるの、淫売じゃないの。云うなりゃあれらはおめこの汁で飯喰うとるんで。のう、おやじさん、神農じゃろうと博奕打ちじゃろうとよ、わし等うまいもん喰ってよ、マブいスケ抱く為に生まれてきとるんじゃないの。それも銭がなけにゃあ出来やせんので。ほうじゃけん、銭に体張ろう云うんが、どこが悪いの!?」
沖縄やくざ戦争の方は
「戦争、だーい好き」
すばらしい俳優だった。画面に出るだけで温度が2℃は上がった。息子たちの活躍をしっかりと実感しながら逝ったのだろう。幸福な役者であり、幸福な人生だったのではと思う。
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