散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

春の東京(12)活気ある店

2016年02月12日 21時27分13秒 | 飲み歩き・東京
神田から蒲田へは、京浜東北線で1本。それほど時間もかからない。移動中も「もう一軒行けるよな」とずっと思っていたのだが、ホテルのそばの名前にインパクトのある店、「BS”」に行ってみることにした。

すでに宴会まっさかりといった店内だが、カウンターは空いていて無事に座ることができた。一番安いラ・カンパーニュ・メルロという赤ワインを注文し、やっぱりここはパテ・ド・カンパーニュだな。



割とあっさりとしたパテで食べやすい。次にタペーニャ・テンプラリーニョ(赤ワイン)と、コンビーフとチーズ入りオムレツを注文。



これも程よい塩気で食べやすい。パンがついてきたので、とろとろのオムレツをのせて食べる。ちょうど私の夕食替わりである。結構飲んだから、まあ今日はこれで仕上げということにしよう。



帰りにコンビニに立ち寄り、水と仕上げのデザートを購入。これを食べて、本日も22時頃に就寝。

 

春の東京(11)神田の名店

2016年02月12日 18時52分28秒 | 飲み歩き・東京
今日、神田に来たのは、この店に来るためだったといっても過言ではない、バー「H」である。今日は金曜日だったので、込み具合はどうかなと思ったが、先客はおらず無事に入店。奥の方の席に座る。

1杯目はシュワッと刺激のあるモスコミュールからスタート。



2杯目は昨年来の課題で、フェルネットブランカにペルノーを入れたカクテルを注文。出てきたのは、フェルネットブランカ+ペルノー+コアントロー+いよかんのピールをしたカクテルである。これは相性のよさそうなオレンジ系統の風味でまとめ、程よくペルノーの香りを効かせたカクテル。なかなかの味である。



3杯目は「今年のテーマは実はミントリキュールになっていまして」とミントリキュール入りのカクテルを注文。すると、カルヴァドス+GET27+ベルモットのカクテルが登場。これはミントリキュールのくどさ(まあ、すごく甘い歯磨きみたいな味ではある)にカルヴァドスの深みが対抗する、よくできたカクテルだ。



しかも、途中でピンクペッパーを振りかけてみてください、ということだったので試してみると、全体に甘い味わいを引き締める効果があり、2度楽しめる仕掛けになっていた。


→ちなみに黒い粒はジュニパーベリー。ジンの香りの主役になっている杜松の実だが、乾燥したものとはいえ、初めて食べてみた。

せっかくなので、この楽しい時間をもう少し味わいたい。このまま強力なカクテルを飲むのは危険なので、最後にJock Scottのハイボールを頂くことにした。それほど高価なものではないらしいが、「特級」表示とあって、ボトルを見たこともないし、もちろん飲んだこともない。この少し甘めでコクのあるハイボールを飲み干して、満足感とともに店を出た。



と言いながら、神田でもう一軒とさまようも店を決めきれず。蒲田に移動することにした。

 

春の東京(10)独自ルール

2016年02月12日 17時17分55秒 | 飲み歩き・東京
夕方になり、今日は神田へと向かう。まだ明るいので、JR神田駅周辺をぶらぶら歩き、今日の1軒目を検討する。その結果、銀座・新橋・蒲田など、あちこちに支店のある居酒屋「S」に入ってみることにした。

まだ17時前だが、カウンターや座敷席にもすでに飲みだしている人たちが結構いる。カウンター隅の席に腰を下ろし、燗酒を注文。通しにはしらすおろしポン酢かけがやってきた。酸味で食欲が増す感じだ。



さあ、ここでつまみを注文しようと思ったのだが、店のおばちゃんが時間が早いせいか一人しかおらずてんてこ舞い状態。なかなか注文を取りに来てくれない。やっと来てくれたところで、たたき盛り合わせ、鯛あら煮、せりからし和えと一気に注文しておいた。

17時頃となったので、この辺から客が多くなってくる。しかし、おばちゃんは注文した順番に対応し、飲み物・通しを出してから注文を聞くなどのルールに沿っているようで、なかなか新手の客のところまでたどり着かないのだ。

カウンターにいると、大体の動きがわかってくるのだが、団体で座敷に上がってしまっている人たちにはそれが分からず、「すみませ~ん!!」の声もどんどん大きくなる。徐々に新手のおばちゃんたちも出勤してくるのだが、これがまた、自分の体制が整うまでは全く客の言うことを聞こうとしない。独自ルールも程々にしてほしい気もするのだが…。

しかし、やってきた料理は実に美味い。まずはたたき盛り合わせ。魚はカツオ、鯵、もう一種類何かだと思うが、いい味である。



そしてせりからし和え。せりは歯ごたえのいいゆで加減で、からし和えというよりはからし醤油で食べるスタイル。スッキリとした味わいに、酒もつい進んでしまう。



今日のメインは鯛あら煮だ。鯛と言っても皮が赤かったので、金目鯛であろう。以前、鯛豆腐というのを別の支店で注文した時も、確か金目鯛だったような気がする。骨付きの部分を甘辛く煮つけた味は、日本人に生まれてよかった、酒にもご飯にも合うに違いないという味だ。



しかし、酒の追加注文が通らんのだよね。他のすべての客を含めて、「すみません」という言葉に対して、その場で「はい」と聞いてくれるケースを全くと言っていいほど見かけなかった。必ず「ちょっと待って」と言われるのである。

ついにタイミングを逸して、酒の追加注文をあきらめた私は、「すいません、勘定して下さい」というのであった。そして、その時に初めて「はい、分かりました」と即答されたのである。


春の東京(9)恒例、東博傑作選

2016年02月12日 15時55分49秒 | ART
今日は当初からゆとりを持ったスケジュールにしていたので、少々時間が余った。上野で時間が余ったのであれば、やはり東京国立博物館に行っておくべきではあるまいか。「兵馬俑展」は規模が違うだろうが以前に見たことがあるので、今回は常設展のみ急ぎ回っておいた。

「毘沙門天立像」2連発。

 

「印仏毘沙門天像」。平安時代のスタンプの一種。



伊藤若冲「松梅孤鶴図」。タコの足のような松の枝がスゴイ。



「十二神将立像 戌神 申神 巳神」。ちょっと剽軽。



水滴5種+1種。

 

横山大観「松竹梅」。

 

これでも相当飛ばして見てるのだが、時間がかかる。それから「展示ケースのガラス面に触るの禁止委員会」「撮影可能だからと言って変なシャッター音禁止委員会」「巻物を左から見るのは禁止委員会」は活動継続中(何もしてないけど)。


春の東京(8)ボッティチェリ

2016年02月12日 14時39分24秒 | ART
さて、昼食を食べ終えて、東京都美術館「ボッティチェリ展」へと向かう。ざっくり感想を書くと、何しろボッティチェリが20点以上(さらに、下絵がボッティチェリと思われる作品や、工房作品もあったが、それだって悪くないものも多かった)来ているのは、素晴らしい。しかし、もう一つ印象的な作品があればなあ、という気がしたのは事実である(何しろ昨年見た「パラスとケンタウロス」は素晴らしかった)。

但し、それ以外にもフィリッポ・リッピ、フィリッピーノ・リッピの作品がかなりあり、これらも予想以上の見ものであったのは間違いない。やはり見るべき展覧会であったといって、間違いではないだろう。

ピエトロ・トッリジャーノ「ロレンツォ・イル・マニーフィコの胸像」:威厳のある実物大以上の胸像。
アントニオ・デル・ポッライオーロ「竜と戦う大天使ミカエル」:ミカエルの目つきが悪く、歯並びも悪く、妙な悪人顔。
アンドレア・デル・ヴェロッキオ「聖ヒエロニムスの頭部のための習作」:写実的でものすごく上手い。

フィリッポ・リッピ「セルキオ川の流れを変える聖フレディアヌス、聖母の死の告知、聖アウグスティヌスの幻視」:現実感のない不思議作品。
フィリッポ・リッピ「聖母子」:イエスが布でぐるぐる巻きにされており驚くが、よく育つようにという風習らしい。
サンドロ・ボッティチェリ「バラ園の聖母」:これは私にはフィリッポ・リッピ調に見える。

サンドロ・ボッティチェリ「ノリ・メ・タンゲレ(されに降れるな)」:後方の青い風景は空気遠近法なのだろう。
サンドロ・ボッティチェリ「ラーマ家の東方三博士の礼拝」:実は展覧会のスタートがこの作品。ボッティチェリの自画像と言われる人物が描かれている、有名な作品だ。
サンドロ・ボッティチェリと工房「聖母子、洗礼者聖ヨハネ、大天使ミカエルと大天使ガブリエル」:この作品がボッティチェリの”目”の表現としては一番イメージ通りであった。静脈が見えるような肌の色の描写は素晴らしい。

サンドロ・ボッティチェリ「美しきシモネッタの肖像」:まあ、好みからするとそんなに美女には見えないのだが(真横向いているのも難しいところ)、レースの描写は流石と言える。
サンドロ・ボッティチェリ「アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)」:人間ばなれした3人娘、欺瞞・嫉妬・誹謗がいい。どちらかというと、ボッティチェリの女性像は、ある種の人間味を欠くところがいいと思うのだ。
サンドロ・ボッティチェリと工房「玉座の聖母子と聖セバスティアヌス、聖ラウレンティウス、福音書記者聖ヨハネ、聖クロス」:これもマリアの表情や、老人の髪の毛の描き方など、人物描写に優れている。

フィリッピーノ・リッピ「幼児キリストを礼拝する聖母」:聖母が現代に通じる美人だ。
フィリッピーノ・リッピ「聖母子、洗礼者聖ヨハネと天使たち」:ボッティチェリ風味+ラファエル前派風味。


春の東京(7)や、安い

2016年02月12日 12時30分50秒 | 食べ歩き
上野に到着し、まずは腹が減ってきたので昼食をとる。上野から御徒町方面まで壮大な迷走劇を繰り広げてしまったが、結果的に「定食400円から」の店に吸い込まれるように入る。



ブリ煮付け、サバ塩焼き、サンマ塩焼き、初カツオたたきか…、悩むなあ(後で他の人が注文したら、カツオたたきは品切れだった)。店内に入るとさらにメニューがあったので、そこからメンチカツ定食を注文。魚じゃないじゃないか、という気もするが、腹が減っていたのだ。

さほど時間がかからず、メンチカツが到着。ご飯、味噌汁(わかめ、もやし)、メンチカツ+キャベツ、冷奴の定食が注文。値段から想像するよりはいい感じかな。



食べてみても、まあ普通。400円で文句を言っては罰が当たる。


春の東京(6)1点づつ

2016年02月12日 11時48分48秒 | ART
今回の展覧会めぐり、1発目は「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」である。京急蒲田から大門で乗り換え、六本木へ移動。森アーツセンターギャラリーへと向かう。まずは切符を購入するのだが、この入口の行列がめちゃくちゃに分かりにくい。

前売り券を持っている人も、券の引き換えのために並ばなければならないようなのだ。私はどうせここで券を買わなければいけないのだが、前売り券を持っている人たちはブーブー行っていた。また、途中から行列が窓口ごとの固定列になるのだが、その列の前のほうにマヌケ(失礼)がいて手間取ると、ずいぶん進みが遅くなり、さらにイライラは増すのであった。

約30分間並び、エレベーターで52階へ。ここでも「五百羅漢展は53階なのに、止まらないの?」とか悩む人もいて、案内が実にわかりにくい(エレベーターは52階までで、53階にはエスカレーターで昇るのだ)。初めて行く人にもわかるように、少しは工夫したらどうだろうか。私も以前は52階のロッカーが使えないということで、ちょっと腹が立ったのだが、今回は改善されたもよう。ずいぶん沢山のロッカーが用意されていた。

焦ったものの、入場してみるとそれほどの混雑ではなく、見物スタート。

サロモン・ファン・ライスダール「水飲み場」:自然に満ち溢れた作品。ライスダールは今回の見ものの一つである。
エマニュエル・デ・ウィッテ「ゴシック様式のプロテスタント教会」:ゴシック建築の特徴がよく出た作品。
コルネリス・クラースゾーン・ファン・ウィーリンゲン「港町の近くにて」:船が集まる港の活気がある。

シモン・デ・フリーヘル「海上のニシン船」:地味なセピア色の作品。ヨーロッパでもニシンは結構食べるよね。
ウィレム・カルフ「貝類と杯のある静物」:貝の殻のつやや、赤サンゴの細かい描写が素晴らしい。
アブラハム・ファン・ベイエレン「果物とエビ、ワイングラスのある静物」:エビの頭部を描く際に、エビ味噌を表現しているのか青色が入っているのが生々しい。

ウィレム・ファン・アールスト「狩りの静物」:これは鳥の毛並みが素晴らしい。
フランス・ハルス「男性の肖像(聖職者)」:温和な人柄が伝わってくる、肖像画の傑作。
イサーク・リュティックハイス「女性の肖像(エリザベート・ファン・ドッペン)」:人間臭さを排し、シャープでモダンに描いた肖像画。

ルドルフ・デ・ヨング「ヴァージナルを弾く女性」:これは隅々まで描写の細かさが行きわたっている。
ヘラルト・デル・ポルフ(2世)「好奇心」:手紙をのぞき込む女性の表現、シルクのスカートの質感が見事に描写された作品。
ヨハネス・フェルメール「水差しを持つ女」:布地のテーブルとその上にある金属の質感表現はやはりフェルメールらしい素晴らしさ。明暗が強調されているというよりは、意外なほど画面全体が明るい印象だ。



ホットフリート・スハルケン「さまざまな嗜好」:タバコらしきものを吸っている人の画なのだが、ちょっとドラッグをやっているようにも見える。当時はタバコが貴重品で、そういう扱いだったのか?
レンブラント・ファン・レイン「ベローナ」:近づくと二重あごのおばちゃんにも見えるのだが、遠目に見た時の銀の鎧は素晴らしい。
レンブラントに帰属「マルハレータ・デ・ヘールの肖像」:かなり早い筆で描かれ、本格的な肖像画の参考にされた作品らしい。首周りのレースの表現は相当素晴らしい。

ヘラルト・ダウ「窓際でランプを持つ少女(好奇心の寓意)」:ランプの光と背景の闇の対照的な表現。
サミュエル・ファン・ホーホストラーテン「貧血症の女」:なぜこんなタイトルなのという気もするが、顔色が真っ白の女性。足元には足を温めるのであろう火鉢のような器具がある。

さて、この展覧会の感想だが、まずは展覧会名を「17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展 フェルメールとレンブラントは1展づつ」としてほしいものである。まあ、フェルメールは1点しか来ていないことがどう考えてもわかるのだが、レンブラントも1点とは思わなかった(他に帰属作品が1点)。しかし、それ以外の「巨匠たち」の作品も、なかなか良かったことは間違いない。展覧会名の羊頭狗肉さがなければ、素直にもっと感心できたと思う。


→52階からの眺め。

六本木から上野に移動。

春の東京(5)朝定食

2016年02月12日 07時09分42秒 | 食べ歩き
昨日は早く寝たせいか、酒のダメージもほぼなく、6時頃起床。ホテルは素泊まりにしたため、ロビーにあるサービスの新聞を取りがてら、歩いて1分くらいのところにある「M屋」に朝食を取りに行く。今日も天気は実にいい。



朝定食の中から、定番朝定食というのを注文。ご飯、味噌汁、玉子、海苔、漬物の他に、小鉢(とろろ、納豆、牛小皿、冷奴)から1品選べるのである。腹の減っている私はもちろん牛小皿を注文した。



ありきたりの定番セットといえばそうなのだが、ちょっとだけ牛皿が付くのが嬉しい。また4種類から選択の余地があるところも嬉しいではないか。しっかりとご飯を食べて、今日の展覧会めぐりに向かう力もわいてきた。



そういえば、私の泊まっているホテルは満室のようだった。確かに海外の人、多く見かけたな。