散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

冬じゃない東京(12)

2016年12月03日 22時56分12秒 | 食べ歩き
酔って新橋の街を歩くと、そうだ、この店、ちょっと気になっていたんだよな。

ということで、岡山中華そばと大きく書いてある「KH」へ。4人掛けテーブルしかないのだが、幸い無事に座ることができた。メニューはベースの中華そばにいろいろなバリエーションがあるが、一番オーソドックスなものにしよう。おつまみと酒もあるようだが、酒はもういい。

あまり待つことなく、中華そばがやってきた。



スープはやや濁った醤油味。甘めでいい感じだ。麺は縮れのない中細麺。岡山では1回しかラーメンを食べなかったが、こんな感じだったかなあ…。記憶は定かではなかったが、ラーメンとしての味には満足した。



この後、空港に移動し、酔った勢いでアイスクリームが食べたくなるがどこにも売っていない。スプライトを自販機で購入したら、ちょっと冷えが弱くて残念だった。

新千歳空港行きの機内では、酒が回ってきて、最初から最後まで完全に寝込んでしまった。新千歳空港到着後はJRで移動するが、札幌駅の乗り換えで少し走ってしまい、また調子が悪くなる。疲れた…。

とは言え、昨日は北海道地方大荒れで飛行機が飛ぶかどうかという話もあったくらいなので、無事に行き来できて(遅れなし)良かった。明日はゆっくり休もう。

冬じゃない東京(11)

2016年12月03日 18時00分41秒 | 飲み歩き・東京
駅前ビル周辺をさまよい、信州の酒がいろいろ飲める「SOM」へ。おっと、今日は混雑しているな。後ろにも人が並ばれたので、複雑なメニューから慌てて「松本セット」を注文。食べ物はおたぐりが無かったため、馬カルビを頼んでみる。



酒は亀の世吟醸延寿、大吟醸信濃乃國、大信州純米大吟醸極の3種。そりゃ上等そうな名前が並んでいるので、美味いよ。

馬カルビもそこそこボリュームがあって、美味しかった。途中から唐辛子をつけて食べてみたが、これも悪くなかった。



それほど酒の量は多くはないが、かなり酔ってきたね。


冬じゃない東京(10)

2016年12月03日 17時35分24秒 | 飲み歩き・東京
良い感じに一杯やり、腹も減ってきた。新橋に移動し、駅前ビル1号館へ。通路に猫ちゃんクリスマスバージョンがいた。

 

開いていない店もあるため、行ったことのある「H」へとっとと入ってしまおう。

店に入るがメニューが豊富過ぎて訳が分からなくなる。やっとセットメニューが目に入り、串揚げ5本とレモンサワーのセットを注文。

 

串揚げは左から、サツマイモ、鯖、チーズちくわ、赤ウインナー、イカ? とお任せにしては変わった品ぞろえ。衣は薄目で、ソースにたっぷり浸してから食べるが、ソースもあっさり目で食べやすい。珍しい品ぞろえもバリエーションがあって良かった。



また別のところに行ってみたい気持ちもあり、これで勘定する。

冬じゃない東京(9)

2016年12月03日 17時00分27秒 | 飲み歩き・東京
展覧会巡りを終了し、ややぐったり。銀座に戻ってきて、初訪問となる「SH」へ。私が結構銀座で行くバー「FS」にいたYさんが、満を持して独立し、同じく銀座に構えたバーなのである。これがまた、ありがたいことに16時開店とあって、早速行ってみたのだが、それでも先客がいるのであった。

久しぶりに会うのでYさんにご挨拶し、のどが渇いたためジンリッキーでスタート。少しほろ苦いジンリッキーは実にいい味だ。



2杯目は店名を冠したシャーロック。ジンNo.3+マスカットリキュール+マラスキーノ+グリーンバナナシロップ+ライムというレシピなので、とてつもなく美味しい。聞いてみると「スタンダードになりうるカクテルを目指した」ということで、万人に好まれる味と言えるだろう。



3杯目はロブロイ。ウイスキーを選んでもらったところ、タリスカーストームを使った味のふくらみのある立体的なロブロイになった。



こじんまりと落ち着いた良い店である。また明るい間に見える銀座の待ちの眺めもいい感じであった。



外に出ると月が見えた。暗くなるのが早いな。


冬じゃない東京(8)

2016年12月03日 15時56分24秒 | ART
上野で昼食を取り、場所の関係から仲御徒町で地下鉄に乗り、六本木へ。

■新国立美術館「ダリ展」。チケット売り場では「10分待ち」の掲示があったが、中に入ってみたら20分は待ったと思う。しかも、この美術館、ガラス窓が巨大すぎて温室っぽくなっているせいで、非常に暑かった。

「アス・ピアンクからのカダケスの眺望」:点描が使われ、非常に印象派的。
「静物」:こちらは色彩分割がなされ、抽象画に近い。
「アス・リャネーの浴女たち」:キュビスム、点描の技法が使われ、印象派的な作品。

「巻髪の少女」:1926年のこの作品から、急にいわゆるダリっぽさが出てくる。具体的には人間の描写と空の青がそういう感じなのだ。
「アルルカン」:突然、巨大な作品。ピカソの影響も強そう。
「子ども、女への壮大な記念碑」:あらゆるダリ得意のイメージを並べた、ダリらしい作品。

「見えない男」:タイトルと作品が直接的に結びつかないため、この辺、特に客が込みだした。そんなに理解しようと頑張るなって。
「紅冠鳥の巣と同じ温度であるべきナイト・テーブルに寄りかかる髑髏とその抒情的な突起」:宙に浮かぶグランドピアノを描き、非常に美しい作品。
「見えない人物たちのいるシュルレアリスム的構成」:海辺のベッドと椅子に人型のへこみがあり、赤い宝石のようなものが側にある。本などでもあまり見たことのないダリ作品。

「オーケストラの皮を持った3人の若いシュルレアリストの女たち」:ふにゃふにゃの楽器を持ち、花の形をした顔を持つ女。これも全く見たことのない作品。
「「狂えるトリスタン」のための習作」:習作と言いながら、完成度は高い。
「不思議の国のアリス」:ここでまた混雑が始まり、進み方がスローダウン。

「ガラの晩餐」:「秋の人肉食い」とか「ソドム風口直し」とか、かなりの悪趣味。
「記憶の固執」:金とダイヤモンドでできた、デザインピン。ちょっとこれは欲しい。
「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」:妙に可愛らしいキャラクターが登場して、面白い。

「ポルト・リガトの聖母」:あらゆるモチーフがちりばめられており、飽きさせない。



「ラファエロの聖母の最高速度」:カラフルな原子と聖母の顔がないまぜになった作品。現在の目で見ると、原子というよりもクオークにも見える。
「素早く動いている静物」:動的な静物という矛盾したテーマに取り組んだ作品。それでいて、ガラス瓶や水、コップの表現はあまりにも上手い。隅々までダリ的な作品。これはかなり素晴らしい作品である。
「テトゥアンの大会戦」:本人もガラも登場する、巨大作品。世界は二人の前にひれ伏すのか。

最後の「メイ・ウェストの部屋」では記念撮影ができるが、所定の位置に立つには20分くらい待つとのことだったので、横からの撮影で済ませて置いた。



会場を出てみると、驚きの大行列になっており、15時過ぎには1時間待ちになっていたようだ。まだ昼頃に来た私は幸いだったようだ。素晴らしい作品もあり、良い展覧会だと思うが、目玉作品を横浜と福岡でそれぞれ見たことがあるので、今一つ盛り上がれないのが惜しかったかな。

 

この後、銀座に移動する。この日はメインの通りが歩行者天国になっていた。バーの開店時間まで少しあったのだが、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで「第356回企画展 榎本了壱コーカイ記」というのがあったので、それを見た。

 

冬じゃない東京(7)

2016年12月03日 13時10分12秒 | 食べ歩き
上野で昼食。以前に見かけてちょっと気になっていた、クラシックな洋食店に入ってみる。ランチ各種の中から、手作りハンバーグというのを注文。先にサラダとコーンスープが出てきた。

 

その後、ライスと美味そうなソースがかかったハンバーグが到着。付け合わせの野菜が冷たいのは今一つだが、ハンバーグそのものは良い感じ。



しかし、この店のオバチャンの対応には独特のものがある。私には特に何もなかったが、次に来たグループの人に「店、お間違えではないですか?」といきなり聞くのである。当然のことながら客側は「は?」という感じになるのだが、オバチャンの話によると、隣の中華料理店のショーケースを見て間違えて入ってくる人が多いらしいのだ。しかし、その説明が分かりにくいのだから、困ったものである。客の方もかなりの年配であったためか、メニューを決める際にも、またひと悶着あった。

おまけにオバチャンの食器を用意する音はとてつもなく大きい。もう少し普通にできないものだろうか。ただし、機嫌が悪いのではなく、もともとそういう人らしいのが、また困ったものである。

食後にコーヒー。



しかしこんな店でも意外と年配客には入りやすいのか、私が入ったときは誰もいなかったのだが、出る時には満席状態なのであった。クラシックな洋食という意味では、悪くはない店だと思う。
(あえて、店名を秘す)

冬じゃない東京(6)

2016年12月03日 11時49分06秒 | ART
今回も1日限りの自由時間ということで、どの展覧会に行くかは迷った。しかし、古典派としてはまずこれだな。

■国立西洋美術館「クラーナハ展」。
ルカス・クラーナハ(父)「聖カタリナの殉教」:有名シーンをスペクタクル、かつ精密に描いた作品。しかし「(父)」という表記を見て、初めて子供も画家だったのかと知った次第である。
クラーナハ(父)「夫婦の肖像(シュライニッツの夫婦?)」:服が豪華であるが、堅実な人物であることが伺える。
クラーナハ(父)「神聖ローマ皇帝カール5世」:あごの出た、かなり特徴的な描き方をされている。美化していないのだろうなあ。

クラーナハ(父)「ザクセン選帝侯アウグスト」:古典的な描き方をされており、高い地位を感じさせる。かなりの老人であることは上手く分からないようにしているかもしれない。
クラーナハ(父)「ヴィーナス」:思ったより小さな作品であった。ヴィーナスの釣り目がポイント。
クラーナハ(父)「アダムとイヴ(堕罪)」:アダムは口が半開きになっており、意志が弱そうかも。

クラーナハ(父)「泉のニンフ」:横たわる裸体女性という、その後も描きつがれたパターンだが、ちょいブスに見える。
クラーナハ(父)「正義の寓意(ユスティティア)」:額が広く聡明な女性として描かれているが、現在のように目を大きく描くといった美化はされていない感じ。体の中に骨が入っている感じがしない。
レイラ・パズーキ「クラーナハ(父)≪正義の寓意≫1537年による絵画コンペティション」:「正義の寓意」を題材に、中国で100人の画家に模写させたもの。90枚(10人は描けなかった?)の作品が展示されているが、元の画よりいい女になっていたり、猿っぽくなっていたりといろいろ。

クラーナハ(父)「サムソンとデリラ」:眠るサムソンを見るデリラの目が優しくも悲しげでもある。
クラーナハ(父)「ロトとその娘たち」:娘たちの隠れた色っぽさは、いろいろしちゃうよね。
クラーナハ(父)「ヘラクレスとオンファレ」:にやけたヘラクレスと4人の女が近世の風俗画風である。一人の女は画面の外に流し目を送っており、かなり近代的美人に描かれている。


→おいおい、ヘラクレスよ。


クラーナハ(父)「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」:こちらはややあどけない顔に描かれたサロメ。服の凝りようがすごい。
クラーナハ(父)「ホロフェルネスの首を持つユディト」:首の切り口が若干グロいが、非の打ち所のない美女としてユディトが描かれている。



森村泰昌「Mother(Judith I)」:森村がユディトに化身した写真作品。首の切り口はハムか?
クラーナハ(父)「メランコリー」:座って木を削る女性の上には、「MELANCHOLIA」とささやくサトゥルヌスがおり、女性の前には子供が裸で踊ったり眠ったりしている。何ともシュールな作品だ。

クラーナハだが、かなり近代的な作品を描いている感じもあるし、女性の描き方にもいろいろあり、人間クラーナハというのが全体を通して伝わってきたように思う。

入館すぐだったので顔のところが開いていないが、撮影用の顔ハメパネルが置いてあった。ホロフェルネスの方の役目はあまりやりたくないが。



なお、展覧会の混雑度合いは、開館すぐに入ったらそうでもなかった。1時間後くらいの時間帯はチケット売り場にある程度人がたまっていたが、12時頃になると、それも収まっていた模様。

東京では紅葉の時期なのかなあ。今日はかなり暖かくて、コートは必要ないくらい(私はスーツを着ている)であった。

 

■東京国立博物館「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」。
「十一面観音菩薩坐像」:総高5メートル超という、巨大な観音菩薩。素直に圧倒させられる感覚。文様や装身具がきちんと残っている。
「観音菩薩立像」:釣り目に細身、スタイルの良い観音菩薩である。
「十一面観音菩薩立像」:衣の流麗さに目を引かれる。
「薬師如来坐像」:こちらもかなり大きな仏像なのだが、やや人間に近いため、何とも言えない異物感を感じる。



その後は、恒例の東博常設展巡りへ。

重文「慈恵大師坐像」。



浄瑠璃寺伝来、重文「十二神将立像」。



ドイツの「色絵虫魚浮彫飾皿」。ちょっと使う気にはなれない。



東博本館の階段と照明。



国宝「寛平御時后宮歌合」。かな文字の流麗さを見よ。



国宝「法華経方便品」。



狩野山楽「車争図屏風」。



長谷川等伯「瀟湘八景図屏風」。

 

さらに東洋館では「上海博物館との共演」や篆刻展も開催されていた。急いで見るも、時間がない。

 

冬じゃない東京(5)

2016年12月03日 08時33分59秒 | 食べ歩き
早く寝たせいか、1時、3時、5時と断続的に目が覚める。加湿器を使っているものの、それでもなお乾燥が激しいのも一因か。

結果的には5時に目を覚まし、ニュースなどをしばし見てから、わかめおにぎりとカップの天ぷら蕎麦の朝食。

 

外に食べに行くのも良いのだが(ついでに新聞も買える)、わざわざ着替えるのが面倒なんだよな。

ということで朝食後もダラダラし、8時半にホテルをチェックアウトした。今日の東京は快晴だ。