散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

新年・東京(9)大衆酒場

2017年01月06日 20時38分26秒 | 飲み歩き・東京
蒲田に移動し、さて新しい店でも発見するかと思ったものの、どうにもハードルが高い。結局、私好みのなかなか北海道には無い大衆居酒屋「T」に行くことにした。相変わらずの混雑だったが、何とか1階カウンター席の隙間に座る。

まずはホッピー黒とサービス(無料ではなく、今日のサービス品を200円で出すもの)を注文すると、イナダ刺身がやってきた。



次はこれも私好みの鶏煮込み豆腐を注文。前回は驚くほどの熱さだったのだが、今回はそれほどではなくちょっと残念。



ここでホッピーの焼酎をお代わりすると、コップ一杯の量(180mlか)がやってきた。こ、これは多いぞ。



いつものことながら、余りにも多いメニューに困惑しつつ、いわしつみれ焼きを注文。これは良い感じの焼き目でなかなか美味い。



最後に締めの何かをと思ったが、もうナポリタンやオムライスは重い感じがする。正体が良く分からないだし巻きあんかけというのを注文することにした。やってきたのは四角になった玉子で、その上に餡がかかっている。



食べてみると出汁の感じがちゃんとする玉子に、酸味のある天津丼用の餡がかかっている感じだ。これはこれで、妙に美味いね。食べる量としてもこれでちょうど良かったようで、満足して店を出た。



帰りがけに明日の朝食と水を購入してホテルに戻る。つい、別口の締め(デザート)をやってしまった。



この後、焼酎が猛烈に効いてきたようで、早々に撃沈。

新年・東京(8)ウイスキーあれこれ

2017年01月06日 17時56分30秒 | 飲み歩き・東京
上野から神田に移動し、本日の一軒目は恒例のバー「H」へ。1杯目は爽やかさを求めて、キンカンのジントニックとしてもらう。もちろんそのまま食べることもできるキンカンだが、その苦みもいい感じだ。

 

今日は普段と違う席に座ったので、ウイスキーのボトルに目が行き、ちょっと違う飲みっぷりになった。まずはWuthering Heights「嵐が丘」というウイスキーをハーフで頂いた。タイトルのせいでもないだろうが、それなりに刺激的な味である。



次は名前だけで気になった「Enterprise」。ホテルニューオータニがウイスキーメーカーに作らせたものらしい。ジャパニーズらしいクリアーな味わいである(「宇宙大作戦」は関係ないらしい)。



そして次は今となっては実に貴重なニッカシングルモルト余市12年。普通に飲んでも濃厚な味だが、ちょっとだけ加水すると爆発的に甘味が出てくる感じ。これはぜひ試してほしいものだ。



最後に非常に珍しい倉吉18年というウイスキーを飲ませていただいた。「和風の味がする」ということだったのだが、飲んでみると黄な粉というか、さらし餡のような舌触りがする。それが徐々に花開いて行って、洋風のいわゆるウイスキーの味に変化するように思えた。

さて、ウイスキーはすべて半分量だが、少しは酔っぱらってきたかな。今日は久しぶりの蒲田泊まりなので、次はそちらに行くことにしよう。

新年・東京(7)無料で

2017年01月06日 16時18分55秒 | ART
■東京都美術館「新東京百景-90年前の東京」。東京都現代美術館所蔵の版画を無料で見ることができる。

前川千帆「新宿夜景」:ハードボイルドな感じ。



恩地孝四郎「東京駅」。



藤森静雄「新上野駅」:新といっても、我々からすると現上野駅だろう。



逸見享「神楽坂」:昔の東京を知る人なら、たまらないのでは。



深沢索一「築地」:今話題の築地も、昔はこんな感じだったのか。



諏訪兼紀「深川塵埃焼却場」:しかし、環境の悪化は忍び寄っている。



この他、撮影不可だったのが川上澄生、平沢運一の2名。全部で56点の展示がされていた。お勧めである。



■東京藝術大学美術館「坂口寛敏退任記念展 パスカル 庭・海・光」。
「≪Silence Field-Mt.W.≫」:きれいな円錐形の山のふもとに、緑色のガラス塊を3点配置した作品。

■東京藝術大学美術館陳列館「回顧展 橋本明夫の景色」。



■同「飯野一朗退任記念展 彫金の風景」。これは私好みの作品がいくつかあった。どこかで記憶にある名前だと思ったら、3年前に上野駅前で作品を見ているのだった



■黒田記念館「特別室公開」。久しぶりに特別室の公開スケジュールに出会った。そして、ここは無料、かつ写真撮影可なのだよな。
「湖畔」「舞妓」。

 

「智・感・情」「読書」。

 

この後、東京国立博物館に立ち寄るが、こちらは有料。新年すぐなので、いくつか特別展示がされていた。これは別項での紹介としたい。

 

さて、そろそろ良い時間になってきたんじゃないか。


新年・東京(6)デトロイト

2017年01月06日 13時02分54秒 | ART
両国から秋葉原で乗り換え、上野へと移動。

■上野の森美術館「デトロイト美術館展」。会場入口にはデトロイト美術館にあるフレスコ画、ディエゴ・リベラ「デトロイトの産業」のレプリカが展示されている。また、「本日は撮影できません」との掲示があるが、月・火であれば作品の撮影が可能らしい。

 

アンリ・ジェルヴェクス「パリのカフェにて」:都会的でシニカルな感じのする作品。
オディロン・ルドン「心に浮かぶ蝶」:蝶が見づらくなるであろうオレンジの背景に、あえて赤い蝶を描く。
ワシリー・カンディンスキー「白いフォルムのある習作」:風景っぽいところもあるし、抽象画というよりは物質感がなかなか強い。

エミール・ノルデ「ヒマワリ」:ヒマワリの縁の部分は黄色だが、中心部分はすべて黒と病んだ感じがする作品。
エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー「月下の冬景色」:水色の山や、赤紫の樹と色彩が独特。
オスカー・ココシュカ「エルベ川、ドレスデン近郊」:生々しい色がいい。

オットー・ディクス「自画像」:ミスタースポック的な風貌の自画像。非常に気になる肖像画である。
アンリ・マティス「コーヒータイム」:ちゃぶ台にコーヒーが置かれるなど、オリエンタルな雰囲気。
パブロ・ピカソ「読書する女性」:いわゆるピカソの女性像。分かりやすくていい作品だ。

シャイム・スーティン「赤いグラジオラス」:花のみを描いた作品で、ちょっと珍しいのでは。
フィンセント・ファン・ゴッホ「オワーズ側の岸辺、オーヴェールにて」。以下の写真は、撮影可能な立体複製画である。



アンリ・マティス「窓」「ケシの花」。

 

クロード・モネ「グラジオラス」。



作品数は52点と少し少な目。日本初公開が15点であった。


新年・東京(5)美味い定食

2017年01月06日 12時25分19秒 | 食べ歩き
すみだ北斎美術館から両国に戻る途中、魅力的な店があったので、すっと引き寄せられるように入ってしまう。夜は居酒屋になる「M」という店である。12時前にして、すでに結構客がいるようだったが、かなり大きな店なので無事カウンター席に座ることができた。

昨日飲んだ影響で、あまり揚げ物という気もしないので、店頭メニューにあった限定定食を注文しよう。さほど待つことなく、定食が到着。これはなかなかよさそうだ。



主菜は2つで、一つはマグロ、ブリ、イカ、鯛の刺身。もう一つは鯛あらと厚揚げの煮物である。



まず刺身から食べると、マグロは若干筋があったものの、脂の乗りがちょうど良い。これは良いものを安い値段で出せるように工夫しているのであろう。ブリはちょっと驚くような歯ごたえと脂の感じがする。鯛はスッキリした味わいで、イカの歯触りもとてもいい。今日の私の体調は、まさにこの定食を望んでいたようである。



さて、もう一方の鯛あら煮だが、「タイのタイ」を見ると、そこそこ大きめの鯛を使っているようだ。刺身のさっぱりに比べ、コッテリとまでは行かぬものの、甘辛い味がご飯を進ませる。

その他には冷奴、ひじきの煮物、漬物が付いており、非常に良い昼食だった。値段は千円だから、札幌で普段だったらそうは食べないと思うけれども。



勘定したところで、開運のお守りをもらう。



両国駅に戻るが、高架壁にはそこそこちゃんとした絵画が描かれている。


新年・東京(4)北斎

2017年01月06日 11時48分34秒 | ART
昨年12月に東京に来た際は「クラーナハ展」「ダリ展」「平安の秘仏」と非常に見たい展覧会が多かったのだが、今回はどうしてもこれだけはというものがない。そんな中、まず一つ目は蒲田から秋葉原、そして両国へと移動し、昨年11月に開館したばかりの「すみだ北斎美術館」へ行こう。

江戸東京博物館のすぐ裏手にあるのかと思っていたが、そこそこの距離を歩いて到着。何ともインパクトのある建物である。



設計コンセプトの一部を抜粋させてもらうと「スリッ トによりゆるやかに分割された外観とすることで、周辺の下町市街地のスケールとの調和を図っています」とのことなのだが、どうみても調和は図られていないと思う。

そのスリットとやらから入場。



■すみだ北斎美術館「開館記念展 北斎の帰還―幻の絵巻と名品コレクション」。
「隅田川両岸景色図巻」:100年あまり行方知らずになっていた絵巻が、平成27年に再発見されたものらしい。6メートルを超える作品は、かなりすごい。また、墨田川両岸の景色という題材も、この美術館にふさわしいものだと言えるだろう。
「総房海陸勝景奇覧」:北斎が描いた6図あるという鳥瞰図の一つ。東京湾岸全体を見通す鳥瞰図。
「貴人と官女図」:色彩の濃密さにクラクラする。

常設展は北斎の作品が年代順に並べられており、またデジタルによる作品紹介が充実しているようであった。

「潮干狩図」:大阪市立美術館の収蔵作品。かなりスケールが大きい、良い作品だ。
「神奈川沖浪裏」:「あっぱれ北斎! 光の王国展 in SAPPORO」で、この作品のリクリエイトが展示されていたが、それに対して、北海道美術ネットさんでは「空の淡い黄色が認識しづらいこともあったのでは」とのコメントがされていた。しかし、北斎美術館にあるこの作品、見事に空の色が見て取れるのだ。なかなかいい保存状態なのかもしれない。

なお、常設展の展示作品は、「禁止」の表示がないものは撮影可能である。

「須佐之男命厄神退治之図」:関東大震災で焼失した板絵額の推定復元図。明治43年のモノクロ写真をもとに作ったものだとか。



「神奈川沖本杢之図」:もう一つの「神奈川」というところか。のっぺりした波が面白い。



「北斎アトリエ」の再現とカッパ顔出し。

 

結構な観覧者がいたので、写真を撮影するときは人の迷惑にならないようにしたいものだ。今後の企画展と常設展の定期的な作品入れ替えに期待したい。美術館の目の前は子供が大勢遊んでいる公園であった。スカイツリーもかなり近い感じだ。


新年・東京(3)朝食

2017年01月06日 08時53分02秒 | 食べ歩き
蒲田のホテルでの目ざめ、昨日、紹興酒を飲みすぎたようで、あまり調子が良くない。朝食は着替えるのが面倒だなと思いつつ、ホテルをでて「S」へ。この後、美術館に行くのだが、まだ時間があるためホテルに戻ったところでまた寝巻に着替えなおす必要があるのだ。

朝食メニューが見当たらず、店頭広告にあったアスパラベーコン朝食というのを注文。品物は実にすぐ出てくる。



ご飯、味噌汁、ポテトサラダ、ベーコンとアスパラ、生卵(見えないが、醤油入れの後ろ)という内容である。アスパラはいたって貧相だったが、ベーコンの塩気で少し洋風に食べるご飯は悪くない。

ホテルのエレベータ前に無料配布の新聞が置いてあったので、それをもって部屋に戻り、しばらくダラダラと過ごす。

9時すぐになって、ホテルを出発。