昨日は大きな仕事を終わらせたので今日はゆっくり。
5月の長崎ではなんと10年ぶり以上の魚を購入。スズキ目・ブダイ科・ブダイ属のブダイ。一般的に「ブダイ」といえば、沖縄産の青いブダイを連想する人も多いだろうが、沖縄の青いブダイはこの種標準和名ブダイとは異なる亜科のものとされている。標準和名ブダイは温帯性の魚で、沖縄にはいないわけではないようだが温帯性が強いようである。琉球列島では同じブダイ属のタイワンブダイやチビブダイなどがいる。
写真の個体は体側の鱗がはがれており、あまりきれいではない。ブダイという名前には色々な漢字があてられており、武鯛という勇ましいもの、醜鯛のようなひどいものまであるのだが、歯の部分をのぞけば顔はなかなかハンサム。頭部が真っ赤で格好いいが、これは雄の特徴だという。
からあげ
煮つけ
今回は唐揚げと煮つけにして食べた。ブダイを食することは久しぶりではない。5月に千葉県の南房総市でブダイの寿司を食べたがこれが美味しかった。ただそれ以前にブダイを食したのがいつだったか、まったく思い出せない。ひと月に2回も同じ魚を食べた。なかなか出会う機会のないものでも来るときはまとまって来る、というやつなのだろうか。ブダイのことは不味、という人もいるが、私が食べた感想としてはなかなか美味であった。
なおブダイ科魚類は基本的に熱帯性の魚で、本州から九州で見られるのは少ない。成魚で見られるのはせいぜい本種か、アオブダイ、ヒブダイくらいのもの。幼魚や若魚は探せば色々見られるのだろうが、同定は難しい。
今回のブダイは長崎市の「印束商店」さんで購入したもの。いつもお世話になっています、印束商店の印束社長、石田拓治さん、ありがとうございました。