昨日3連勤から帰ってきました。一般人の5日の仕事を3日でやらないといけないから大変なのです。
さて、今日は「魚紹介」、2回連続でアジ科の紹介となるが今日はナンヨウカイワリのご紹介。ナンヨウカイワリはアジ科・ナンヨウカイワリ属の種で、ナンヨウカイワリ属を構成する2種のうちのひとつとなっている。2種とも日本に分布しており、もう片方の種はクロヒラアジである。
黄色い斑点がおしゃれ。
ナンヨウカイワリも前回のシマアジ同様、このぶろぐでの登場は初めてとなる。ただし、かつてこのぶろぐでも紹介したホシカイワリやアンダマンアジのように、この魚と触れ合ったことはないわけではない。初めて本種を入手したのは2009年8月のことで、高知県の南西部にある「ふれあいパーク大月」で購入したものである。通常この場所で購入した魚はすぐこのぶろぐに乗っけているのだが、この魚は掲載できていなかった。ほかにも2009年11月、2013年に本種に触れているのだが、ぶろぐでは紹介できなかった。そして今日、ようやくこのぶろぐに登場させることができた。ついでに過去私が見ることができたナンヨウカイワリの写真を。
2009年8月にふれぱで購入したナンヨウカイワリ
2013年11月に尾鷲で食したナンヨウカイワリ。かなり体高がある大きめの個体。うまし。
「南洋貝割」という名前であり、たしかに南方系のアジ科ではあるものの、ホシカイワリやアンダマンアジほど極端な南方系の種ではないようで、幼魚は黒潮にのり関東沿岸、年によっては東北地方太平洋岸や、日本海沿岸にもその姿を見せることがあり、筆者も某図鑑サイトにある某BBSでそれを多数みてきた。2009年の秋にいたっては、ツバメコノシロと並んで特に多く質問される種となっていた。しかしこの種は冬の低水温を乗り切ることはできないらしい、いわゆる「死滅回遊魚」の一種とされる。その割には毎年そこそこの量が流れてくるように思うのだが。分布域は広く、西インド洋からメキシコ西海岸までと、ハワイ諸島、レビリャヒヘド諸島に至る広域に分布しているが(タイプ標本も東太平洋のクラリオン島らしい)、西インド洋では局所的な分布らしく、南アの「Smith’s sea fishes」には掲載されていなかった。なお、「カイワリ」と名にあるが、カイワリとは特に近縁な種というわけではない(ただし、従来はカイワリともどもCarangoidesにされていたことがあり)。
ナンヨウカイワリの刺身
このナンヨウカイワリ、アジ科のなかでも非常に美味しい種である。筆者も食したことがあるがうまかった。今回も刺身にして食す。全長50cmくらいになり、大きいものは脂がのり美味であるがこのくらいのものはまだ脂ののりがいまいち。しかしくせはなく、美味しく食すことができた。今回のナンヨウカイワリは長崎県 マルホウ水産 「魚喰民族」石田拓治さんより。いつもありがとうございます。