「学問のすゝめ」の中に、「怨望の人間に害あるを論ず」という一章があるが、福沢の鋭い分析的な観察力がよく表れている。人間品性の不徳を語る言葉の種類は、実に沢山あるが、その内容をなす人心の動きに着目すれば、その強弱、方向に由って、間髪を容れず、徳を語る言葉に転ずる。例えば、「驕傲」は「勇敢」に、「粗野」は「率直」に、「固陋」は「実直」に、「浮薄」は「穎敏」に、という工合に切りがない。ところが、絶対的に不徳を現はして、徳には転じないものが一つある。それが「怨望」という言葉である。
小林秀雄、「福沢諭吉」、『考えるヒント』
愛媛に行ってはじめて知った。みきゃん。全国であまた出現しているゆるキャラのひとつだ。結構、かわいい。
そして、愛媛のゆるキャラ「みきゃん」の、他のぬっぽんにあふれる凡庸なゆるキャラにない特徴は、影キャラがいるのだ。それが、ダークみきゃん。
この影キャラは愛媛県知事自らつくったとのこと。本人が云っている。
「ダークみきゃん」は県外産のみかんから生まれる、全身青かびだらけ、趣味は「みきゃんの邪魔」、性格は「根暗・いじわる・しつこい」など、大雑把なイメージを作り上げました。
「それはいつ生まれたのか誰も知らない。暗くじめじめした県外の土地で、1個のみかんが腐ってゆき、1つの生き物が生まれた。それはもちろん『みきゃん』ではない。 また、『ゆるキャラ』でもない。だが、そのダークな体の中には『みきゃん』の足を引っ張るエキスが隠されているのだ。 その生き物、それは『みきゃん』になれなかった『ダークみきゃん』である!」。
(強調、いか@) 出典: 愛媛県知事-中村時広オフィシャルサイト 「【ダークみきゃん】誕生」
「そのダークな体の中には『みきゃん』の足を引っ張るエキスが隠されているのだ」とは怨望に他ならない。
そして、この県知事さまは尊敬する人が諭吉である。
なお、いうまでもなく、怨望とルサンチマンはかなり重複する心的現象である。そして、愚ブログの駆動力はルサンチマンであることは、ずっと表明して来ている。
■まとめ
ダークみきゃんは、おいらだ!