日本派の政治家が首相になるべきことを主張してきただけに、高市早苗総務大臣が総裁選に担がれなかったのは、自民党を支持する一人として残念でならない。石破茂元幹事長や岸田文雄政調会長と比べると、消去法によって菅義偉官房長官ということになるが、目下の危機を乗り切るためにも、官房長官に高市総務大臣を据えるべきだろう▼現職の大臣として靖国神社に参拝してきた、生粋の日本派であり、自らの信念をしっかりと持っているからだ。彼女だけが日本の蔡英文になることができる。内閣のスポークスマンとしての要職をこなすことで、日本初の女性首相の道が拓かれるのである▼定例の記者会見もそつなくこなすだろうし、英語が堪能なことで、欧米に向けた情報発信力も高まるはずだ。菅内閣の誕生が確実視されている今こそ、菅新首相はチャンスを与えるべきなのである。従来の派閥人事の延長で物事を決めるべきではない▼東アジアの情勢は一触即発である。米中対立の狭間にあって、どっち付かずの優柔不断は許されないのである。外交安全保障政策で、安倍首相ともっとも近い、高市総務大臣を活用しない手はないのである。どうでもいいような官房長官を選ぶようでは、日本の政治は漂流し、過去の失敗を繰り返すことになるだろう。
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