アメリカと中共の対決は深刻である。アメリカファーストのトランプからすれば、北朝鮮の次は中共である。国際関係は慌ただしく動いているのに、日本の国会はまったく機能していない。未だに「モリカケ」であり、特定野党は何かすると審議拒否である▼立憲民主党や国民民主党にはまともな政策がない。安倍内閣の揚げ足を取ることしかできない。とくに安全保障政策については、それを話題にすれば不勉強がばれてしまうので、それを隠すためにも「アベガ―」を連呼するしかないのである▼安倍内閣とて絶対ではなく、攻め方は色々あるはずだ。日本の政党政治が堕落することは、民主主義の危機であることを、どうして特定野党は理解できないのだろう。大東亜戦争前に軍部が主導権を握ることになったのは、政友会や民政党がだらしなかったからである▼橋川文三は「既成政党は、政党政治の始りとともに、政治にかかわる者に必要な禁欲の原則を速かに喪失し、党派間の泥仕合、暴力、買収をともなうあらゆる腐敗をバクロするにいたった」（『日本の百年』収録の「政治」）と書いている。だからこそ国民は、それを打破するためには、国家緊急権の発動として、軍部に頼らざるを得なかったのだ。「『日比谷座』と嘲笑された代議士たちの『猿芝居』にほかならなかった」(『同』)と批判されたのと、現在も一緒であり、今の野党が不甲斐ないからなのである。
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