日本保守党は岩盤保守に背を向けられつつあるのではないか。不甲斐ない自民党を外から発破をかける意味でも、当初は期待されたのだが、政党としての体裁が整わないままに、自滅の道を歩んでいるように思えてならない。
自民党内の保守派が根こそぎ排除されようとしている状況下で、果敢にそれに立ち向かうというのは、それこそ岩盤保守にとっては拍手喝采であった。
しかし、陣立てがあまりにもお粗末で、党員の数を増やすことに専念したために、内紛が起きてそれが致命傷になろうとしている。先の総選挙で、もっとまともに取り組んでいれば、自民党から国民民主党に流れた票の多くを取り込んで、10議席近く獲得する可能性もあっただろう。
それができなかったのは、党としての組織が整っていなかったことと、戦術的な失敗が大きい。公私混同ということで、朝8を中心にして支持者を集めるというスタイルも誤解を招いた。飯山陽さんの批判に対しても、百田氏や有本氏が具体的な反論をしなかったことが、党員や支持者の失望を招いている。
ネットの力や特定の人間に依存するのではなく、もっと拡がりをもった政党を目指すべきだろう。羹に懲りてなますを吹くのではなく、貴重な経験を今後に生かすべきなのである。