草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

立憲主義に固執し守りに徹している日本の左翼を嗤う!

2019年03月12日 | 思想家

NHKが去る8日から10日にかけて実施した世論調査の結果でも、政党支持率では自民党が36・7パーセントで断トツである。立憲民主党などの特定野党は10パーセントをかろうじて超えるだけだ▼いつの世の中であっても、不満を持った人たちがいる。今の日本の野党がその受け皿にならないのは、現状を肯定する側に回っているからである。憲法一つにしても、改正を認めたくないのは、あまりにも常軌を逸している。ハーグ条約に違反し、アメリカが押し付けた憲法を後生大事に守っているのは、変革を目指す側の主張ではない▼アントニオ・ネグリは極左の思想家として知られているが、彼の「構成的権力」というのは「憲法の規範を算出する源泉であり、また憲法をつくる権力、したがって国家の権力を組織する根本的規範を指示する権力」(『構成的権力―近代のオルタナティブ―』杉村昌昭、斉藤悦則訳)なのである▼現状に不満なはずの若い人たちが保守の側に与しているのも、左翼が変革への展望を示すことができないからである。保守と左翼の立場が逆転しているのだ。戦後レジューム擁護一辺倒では、もはや先細りするだけある。丸山眞男の「戦後民主主義の虚妄に賭ける」との言葉は、もはや時代遅れでしかない。日本の左翼の低迷しているのは、守りに徹しているからなのである。

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