東アジアの情勢が緊迫をしている。断片的に入ってくるニュースからも、それは理解できる。しかし、他の国はどうあろうとも、日本の場合はまったく法整備ができていない。そんななかで、どのように対応すべきなのだろう。攻撃をされておびただしい犠牲者が出てから、反撃するつもりなのだろうか。さらに、国軍としての名誉も与えられずにいる自衛隊に対して、「国民のために死んでくれ」と言えるのだろうか。「これほど辱められた隊員が、その辱めた国民のために死ねるだろうか」(『ひとことで言う山本夏彦箴言集』)と山本夏彦が書いているように、自衛隊を日蔭者にしてきた政治の責任は重大である。今後どのような事態が想定されるかのシュミレーションを、国は本当にしているのだろうか。想定外だったいうことで、逃げるわけにはいかないのである。安倍晋三首相を誕生させた日本の国民は、危機的状況下で、それを跳ね返してくれるのを期待しているのである。24万人の自衛隊員たちの悔しい思いに応えるためにも、早急に国軍化を進めるべきだろう。そして、三島由紀夫が主張したように「菊と刀」との連続性を取り戻すのである。三島さんがシヴィリアン・コントロールについて述べた言葉を、今こそ日本人一人ひとりが噛みしめるべきだろう。「私は日本本来の姿は、文化(天皇)を以て軍事に栄誉を与えつつこれをコントロールすることであると考えます」(『文化防衛論』)。武士に名誉を与えずして、「国民のために死んでくれ」というのは、あまりにも酷ではないだろうか。
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