ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.8.12 CNJフォーラムとラベンダーリングプロジェクト参加

2018-08-12 22:29:45 | 日記

 昨日のうちに家事を済ませたので、今日は午前午後と自分の用事だけ済ませればよい幸せな日。まだスッキリ痛みがなくなっているわけでないし、気圧の変化も激しいのでちょっとこわごわ出かけることになった。
 今日もいつもより寝坊をして、月1回のWさんのサロンで至福のマッサージの日だ。曇天だけれど、とにかく高湿度。じわじわと汗が滲んでくる感じ。午後お天気は雨かもしれないと不安定なようだ。

 今日は午後からこんなお愉しみがあるんですよ、とWさんにお話しする。
 先日、ASHAREさんの瞑想ヨーガクラスのランチ会で、昨日と今日開催されるCNJ2018(ジャパンキャンサーフォーラム2018)に展示ブースを出すと伺った。昨年のフォーラムでLAVENDER RINGのMAKE UP&PHOTOにスタッフの方々が参加され、とても素敵だったとのこと。今年も募集があるから予約されてみれば、とのことだった。

「がんになってもいきいきと暮らす人がたくさんいる」。がんへの偏見や誤解をなくすべく企画されたというプログラムは、資生堂さんのスタッフがメイキャップとヘアメイクを施し、プロカメラマンが撮影。その場でポスターに仕上げてプレゼントしてくださるというもの。HPを拝見すると、ASHARE代表のHさんやAさんが女優さんさながらの素敵な笑顔で写っておられた。これは、と思って(なんでもやってみたい病と夫には言われるが)応募してみた。その結果、今日の午後おいでくださいと連絡が届いたのだ。

 今日は何があってもいかねば、と思っていたが、ちょうどWさんのサロンでマッサージして頂けるし、木曜日にカットにも出かけたばかりだし、コンディションとしてはいいタイミングである。念のため痛み止めもしっかり持って出かけた。
 Wさんにはいつものとおりゴッドハンドで頭から手先もすっかりケアして頂き、施術中はウトウトとリラックス。顔色もいいし、ツヤもハリもありますよ、次回是非見せてくださいね、と言って頂き、背中を押して頂いた。

 駅ナカで軽食を済ませ、予定より1台早い準特急に乗り、地下鉄に乗り換えて会場へと急いだ。今回は全てのがんが対象で、参加者無料、予約不要、どなたでも参加可能というイベントなので、お天気はぱっとしないのに凄い人出だ。
 まずはラベンダーリングプロジェクトの受付場所を確認し、既に写真を撮った方のポスターを拝見しつつ、展示ブースに進んでASHAREさんにご挨拶に。Hさんはちょうどお食事中ということだったけれど、ヨーガクラスにも参加されたことのあるスタッフの方が立っておられた。クラスのチラシを置いてくださっていて、嬉し恥ずかしである。素敵なアロマの手作りグッズが並んでおり、帰りに買わせて頂くことにしてティーコージーやアロマのシューキーパー、ハーブティ等をお取り置きして頂いた。まだ少し時間があったので、ブースをふらふらしながら、セミナー会場で「がんゲノム医療」の講演を少しだけ聴かせて頂く。

 予約時間の5分前に受付に戻り、まずは肖像権同意書や最初のアンケート等に記入。そして今日メイクをしてくださるYさんが来てくださる。沢山の化粧品が並んだ椅子に通され「サバイバーになってからどんな毎日を送っているのか伺いながら、お一人おひとりの美しさを最大限に引き出すメイクを行います。」のステップ1である。
 治療のために2度脱毛しており、眉毛も睫毛も脱毛のそのダメージが残っていること、加齢もあるけれど、顔色はくすんでいるし、シミも沢山になってしまった。そして手先の黒ずみもささくれも酷いというお悩みも全てお披露目。

 ラベンダーリングという名称どおり、写真の背景の色は私の大好きなラベンダーカラーだ。そんなことをお話しながら、殆ど生えていない睫毛をビューラーでアップし、マスカラやアイラインを入れると目チカラが戻ってくる感じ。ポワポワの眉も不自然にならない感じで優しく整えてくださる。ラベンダーとアイシャドーやローズのチーク、リップで上品でふんわりした感じのメイクに仕上がった。思うに、人からフルメイク等して頂いたのは結婚式の披露宴以来ではないか。ASHAREのHさんがいつの間にかそばにいらしていて写真を撮ってくださっており、これまたびっくり。

 その後はヘアセット。2度も脱毛して髪のボリュームがなくなっているのでボリュームがアップするような感じで、とお願いすると、スッキリ額を出して(かつらを被っていた時に目印にしていた生え際の黒子もくっきり見えるほど)逆毛を立てつつ、エアリーな感じにあっという間に仕上げてくださった。
 周りではお母さんと一緒に撮影するチビッコもお洒落をして嬉しそう。浴衣あり、フラの衣装あり、様々で賑やかだ。

 何か頑張っていること、好きなことにまつわる小道具を持ってきてくださいという事前の連絡があったので、楽譜とガネーシャの像を持参したのだけれど、2つ持つのはちょっと厳しいらしく、あらゆる困難を取り除いてくれる私の守護神であるガネーシャ像に一緒に写ってもらうことにした。
 さすがにプロのカメラマン。おだてる(!?)のがお上手で、恥ずかしい~と引きつりながら笑っているうちにどんどん撮ってくださって、次第に表情が柔らかくなった。そして出来上がったのは、目じりの皺も気にせず大口を開けて大笑い、の写真である。メイクのYさんによると、いつも化粧品のモデルさんを撮っておられる方で、自分たちも撮ってほしいくらいくらい、とてもお上手で素晴らしい方とのこと。なんとラッキーなことか。

 ガネーシャ像の持ち方を変えたり、一度手放して手を組んでみたり、何ポーズか撮って無事終了。カメラマンさんと一緒にどれがいいか、と写真選択タイム。やはりガネーシャと一緒のものがいいかな、と意見が一致してステップ2は終了。

 次に、選んだ写真にサバイバーが今一番打ち込んでいることを書き込んだ画用紙をデザイナーがレイアウトしてくださり、世界に一枚だけのポスターが仕上がるのがステップ3。あらかじめ(英語で)考えて来てくださいね、というお話だったので、「私らしくいる」と書いて、楽譜が持てなかった分♪で飾りをつけてみた。こうして打ち込んでいることを自筆で確認すると、改めて宣言にもなる、とのこと。

 ポスターが仕上がるまで15分ほどかかるとのことで、その間はインタビューをお受けすることにした。別室で、Nさんというインタビュアーと撮影者のお2人。がんになって思ったこと、2人に一人ががんになる時代に伝えたいこと、等々聞かれるがまま、好きなだけお応えしてきた。ちょっと図々しかったかしら。まあ13年半も患者をやっていればあまり繊細では身や心が持ちませんが。

 インタビューの後、ASHAREさんのブースに戻ってご挨拶し、ハンドメイドの品を買い求め、写真を受け取りに受付まで戻った。
 既にポスターになった写真が会場に貼りだされていた。恥ずかしいけれど、今を精一杯生きているいい記念になった。これがステップ4。周囲の方たち、社会がサバイバーの行動に気づくきっかけになり、勇気づけられ、笑顔の輪が広がっていくという。
 自分のポスターの前で、メイクを担当してくださったYさんとツーショットを撮って頂き、出来上がったポスターを頂戴し、大満足で会場を後にした。
 こうして綺麗にして頂き、がんとともに共存していくためにアピアランスケアは本当に大切だと実感した。最初に訪れた時と綺麗にメイクを済ませて頂いた後は、テンションの上がり方が全く違う。綺麗にして頂けると痛みも和らぐんだな、そんなこともビフォー・アフターのアンケートで思った。そう、いつだったかのセミナーでお目にかかった美容ジャーナリストの山崎さん(闘病記「『キレイに治す乳がん』宣言!」にミーハー宜しくサインを頂いたことがある)に再会し、ご挨拶出来たのも嬉しかった。
 彼女も昨年、真っ先にモデルになって向日葵のような笑顔を振りまいておられたが、今日もその大きなポスターが貼られていた。
 こうした活動は全てボランティアとのこと。休日返上でこうした社会貢献をしている資生堂さんにも頭が下がる。

 さすがに体調万全でない中、2日間にわたって一人で都心を往復したので疲れていないと言えば嘘になるが、充実し過ぎたくらいの土日だった。
 ちょうど休日最初のライナーに目の前で行かれてしまいそうな時間だったので、次の準特急に座って帰宅出来た。
 途中、お盆のお花を買い求めて、帰宅。すっかり夫頼みで夕飯もお任せ。
 来週は息子も帰ってきて、週末からは旅行である。それまでにきちんと体調を復調させなければ。

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2018.8.11 山の日は何年振りかで夜の合唱練習

2018-08-12 22:20:52 | 合唱

 体調がイマイチの休日。これはもう無理せず休息に限る・・・のだけれど、今期初めて夕方から夜にかけての合唱練習日にあたっている。
 卒団生ステージの練習日は今日を含めてあと3回、来月以降は合同曲・アンコールの練習が6回である。用事やら何やらで、残り全ての練習に参加出来るとは限らないし、やはり今日は何とか行っておきたいと他に予定を入れなかった。

 相変わらず胸痛はあるし、息苦しさも残る。普段よりも朝のんびり眠り、ベッドで朝の連続テレビ小説を視てからノロノロ起き出し、朝食を摂って掃除と洗濯を済ませた。夫は昨夜、お風呂上りに上半身裸のままリビングでガンガンに冷房を入れて寝落ちてしまったとのことで、朝、冷え切った身体を温めるために朝風呂に入っていたという。リビングでうたた寝、は以前からよくあるパターン、それでいつも風邪をひくのに、全く懲りない人である。

 最低限やらなければならない家事を済ませ、ほっとひといき、ふう、である。相変わらずの高温高湿度。せっかくなので私もお風呂にさっと入った。さっぱりしたと思って着替えるとすぐにまた汗が出てくる。
 昨夕は、予約していたリンパリフレッシュヨガのクラスも体調がすぐれず、直前キャンセルをして真っ直ぐ帰宅した。
 それでも、来週・再来週と旅行等で行けないことがわかっているので、気分転換に午後のリラックスヨガのクラスでまったりしてからその足で練習に出向くことにした。

 お昼も冷凍食品の助けを借りて適当に済ませ、スタジオに向かった。暑い所為か、お盆休みに突入している方が多いためか、それほど混んでいないでゆっくり手足を伸ばすことが出来た。その間、外では土砂降りのにわか雨だった模様。再びシャワーでスッキリして、駅まで立ち寄ってくれた夫にヨガ道具を引き取ってもらって都心の練習場に向かう。
 さすがに夜8時半までの練習後、帰宅後に夕飯を食べるのは避けたいと始まる前にパパっとファストフードでお腹を満たした。

 夕方から夜の練習、皆なかなか参加出来ないのではないかなどと思ったけれど、なんのことはない、普段と同じくらいのメンバーが集まっていた。既に発声練習が始まっていて、受付をして後ろから加わった。
 参加者は男女とも10人ほど。練習が始まってからもポツポツと参加者が増えた。皆、頑張るなあと改めて思う。今日は指揮者のY氏が急用のため、前回OB・OG音楽祭の指導をしてくださった5期下のS氏による指導。

 まずは邦人曲「くちびるに歌を」の1曲目「白い雲」をおさらい。前回同様、男声がちょっと遅れ気味ということで結構練習に時間を割いた。気持ち良く歌って休憩の後は、合同曲のメンデルスゾーン作曲Hora est。初見の曲である。メンデルスゾーンは、楽譜の横にある生没年を見ると、僅か37歳で亡くなっている。人生50年にも満たない当時の人たちは、100まで生きるようになった今の私たちを見て何と思うだろう。
 たまたま同期のソプラノのNさんが他の合唱団でこの歌を何度も歌っているということで、隣で歌わせてもらった。流れや感じをつかむことが出来てとても助かった。

 4コーラスに別れて16声の大曲だ。卒業した合唱団が、私たちが卒業後3年目にこの曲を歌ったのが本邦初演という縁のある曲。現役の時にこの曲を歌って、また歌いたいと今回参加した卒団生もいる様子。今回は、私たち卒団生は第4コーラスを持ち、第1から第3までは現役が歌ってくれるそうだ。これを当日振ってくださる50年来の我が団の指揮者Y先生による2回の練習を含めて6回で仕上げるというのだから大変なことだ。全貌がなかなか見えなかったが、それでもたまにハモルとやっぱりゾクゾクした。

 あっという間に夜8時を回り、残り僅かな時間で外国曲2曲をさっとおさらい。喉だけでなく体中すっかり草臥れたけれど、具合が悪くなるまでにはならずほっとした。一人だと気が張っているせいか。それにしても普段残業もしないし、夜のお付き合いもほぼお断りしているので、こうして沢山の人と一緒に夜の時間を過ごすのはかなり大儀だ。これからも夜の練習がまだ数回ある。体調を整えて最後まで落ちこぼれないように従いていかなければ。

 片づけを済ませ、帰路最終ライナーを予約していたので大急ぎで練習場を出る。さすがに腹筋を使って声を出したらまたお腹が空いてしまい、駅ナカのベーカリーで小さなパンとジュースだけ買ってライナーに乗り込む。
 平日のライナーは夜中まで走っているが、土日は9時台が最後。予定通り最寄り駅に到着し夫が迎えに来てくれた。好きなことをしに出掛けておいてグッタリとはなかなか言えないものの、やはりかなりグッタリ。
 ロキソニンを飲んで入浴してあっという間に眠りについた。
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