夜中にも明け方にもなんだかラーメンの匂いがする、と思ったら食しているのは我が息子であった。本当にラーメンが好きである。結局、夜食と朝食2食ともラーメンとなった模様。
洗顔とお化粧を済ませて席に戻る。3時間弱眠っただろうか。
夫は和食を、私はライトミールや果物、サラダ、ヨーグルト、スープ等を組み合わせて頂く。
ちょうどそこからスパイものの映画を見始めた。時間ギリギリで何とか見終わると思いきや、往路に続けてまたしてもサプライズがあった。
CAさんがフルーツが沢山入った白ワインをリボンをかけたグラスに入れて、「HAPPY BIRTHDAY」とチョコペンで描いたトレーに載せて夫のもとへもってきてくださった。びっくり。先刻、腕時計を購入した際のやり取りで、夫が来月に誕生日を迎えることを話したためか。しかし、別に今日が誕生日というわけでもないのに、そ、そんなとしどろもどろ。3人で乾杯をどうぞと息子と私にもワイングラスが。いやいや、夫はちょっと恥ずかしがっているが、せっかくなので乾杯して写真撮影、CAさんともツーショットをさせて頂いた。
そんなこんなであっという間に着陸の時間。映画は途中で視終わることが出来ず、ちょっと消化不良。
到着間際のアナウンスで東京の天気は雨、気温は28度と聞き、実際に空港が雨で濡れているのを見る。関西地方はまたしても台風襲来で大変な状況のようだ。
飛行機から降りた途端、信じられない湿度に体がからめとられる。蒸し風呂のようだ。ああ、リスボンが懐かしいと夫と息子。
スイスイと出国手続きへ。検疫も問題なく、さて、パスポートコントロールと思ったら、なんと有人ではなく、機械でパスポート読み取りと写真撮影でゲートが開く形になっていた。1月の上海帰りにはまだこうした形ではなかったので、びっくり。手続きとしてはうんと早いのだが、皆が慣れていないのか、ちょっと時間がかかっていた。息子曰く、「こうしてどんどん人の仕事は取り上げられていくんだな・・・」と。うーん、これから働く彼らは本当に大変だ。
今回は問題なく荷物も早く出てきた。添乗員のSさん、参加者の皆さんにご挨拶して、税関を超える。ここで7時。母に帰国の電話をする。携帯にかけたら取りそびれたらしく家電にかけ直し。「あ~無事でよかった」と元気な声が聴けてほっとした。北海道、京都と各地から来られている方たちは、千歳や関空まで乗り継ぎとのこと。まだまだ遠路、大変である。
30分も待たずして最寄り駅までのリムジンバスに乗り込めた。まだ空いていて一人1席確保。台風の強風で遅れるかもしれないというアナウンスがあったけれど、問題なく9時過ぎには最寄り駅に到着。タクシーで帰宅した。こうしてリスボンのホテルから家までドアツードアで実質22時間の長い旅が無事終了した。
帰宅から即大車輪でスーツケースの中身を出して3回洗濯機を廻す。風がかなりあるので乾きそうで助かる。眠いのかお腹が空いたのかよく分からない感じ。息子がお風呂に入りたいとお風呂を沸かす。そういえば1週間バスタブだけだったので、洗い場で身体を洗うのは久しぶり。やっぱり我が家のお風呂は良い。さっぱりした。
こうして12時には3回分の洗濯も干し終わり、スーツケースもカラにして所定の位置に閉まって、冷凍食品とカップ麺で適当なお昼。
朝の連続テレビ小説を1週間分見始めたけれど、眠くて眠くて諦めて夕方まで(息子は夜まで)お昼寝。
洗濯物も乾いてくれて畳みまで終了してひとまずほっとした。夕飯は夫が用意してくれた。有難いことだ。
途中で体調を崩しかけたこともあったけれど、大事にも至らず、スリや盗難にも遭わず、こうして無事6泊8日の旅が終わった。中身の濃い1週間だった。
短く切り詰めていった爪も伸びて、手袋をしていてもまた何か所かわれたり欠けたり。ああ、1週間経ったのだなとしみじみ思う。そしてまた日が短くなっていた。9時まで明るかった現地と比べて2時間半以上日暮れが早いようだ。一日一日と秋が近づいてくるのだろう。
明日、明後日と時差ボケ解消して、来週からはまたお仕事開始の日常である。