北海道旅行も3度目なので、これまでのように順を追って記すのではなく、
ハイライトを取り上げて書くことにしようと思う。
去年は片道300キロの釧路湿原まで走って、移動に時間を取られ過ぎたので、
今年は美瑛から100キロほどの層雲峡まで足を延ばすにとどめた。
1日目と2日目は富良野の小さな宿に連泊した。
どちらの夜も同宿になったのは一人旅の女性ふたり(うちひとりは連泊)で
感じのいいオーナーのご夫婦とともに、夜はおおいに話がはずんだ。
ただ夕食は、素材にこだわっているとはいえ、ごく普通の家庭料理という感じで
味は悪くないもののややおもしろみに欠ける気がした。
次の日は、前から行きたいと思っていた美瑛の青い池へ行った。
前の週まで15日間降り続いた雨で、直後はあまり青くなかったそうだが、
この日は濁りも落ち着いて、きれいな青色だった。
この青はアルミニウムのコロイドのせいらしい。
こんなふうに池を半周する遊歩道が整備されている。
近くのブルーリバー橋から見た白ひげの滝。この滝の水にアルミニウムが含まれている。
そこから望岳台へ走ったのだが、その間の道はすばらしく眺めがよかった。
望岳台からは、十勝岳連峰の山々が一望できる。
右から4分の1あたりが十勝岳で噴煙を上げている。
iPhoneのパノラマで撮った写真。十勝岳から左方向へ、美瑛岳、
美瑛富士、オプタテシケ山、トムラウシ山などが見える。
そのあとファーム富田へ寄り、時間があったので、宿のご主人に薦められた
万華鏡ミュージアム〝ふらび〟へ足を延ばしてみた。
ここは万華鏡コレクターの個人が廃校になった小学校を買い取って
やっているミュージアムで、それほど期待して行ったわけではなかったのだが、
じつはとてもすてきな穴場だった。万華鏡のコレクションそのものも
興味深かったが、昔のままに残されている建物がまたすばらしかった。
左手にずらりと並んでいるのは、歴代の校長先生の写真だ。
玄関の靴箱もすてき。
前は団体さんも受け入れていたそうだが、雰囲気が悪くなったのでやめて
今は個人の訪問者だけにしているとのこと。わたしが行ったときは
ほかに誰もいなくて、オーナーさんが案内していろいろと説明してくれた。
貴重な万華鏡もあるそうだが、どれも自由に手に取って見ていいのだ。
校庭には雑草が生い茂ってしまったが、おかげで砂埃がたたなくなり、
ホタルもやってくるようになったそう。
校庭の遊具もそのまま残っている。
廃校になったとき、児童は10人以下だったそう。
廃校になったあとは、子供たちは遠くの小学校へ通うことになる。
歩いては行けない距離なので、スクールバスで通う。
泊まった宿の小学生はお母さんに車で送り迎えしてもらっていた。
それで、北海道の小学生は全国で一番運動不足なのだという。
ここから宿は意外に近くて、15分で帰れた。