今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

野地温泉と福島の地酒・その3

2005年12月07日 | お酒

【前回の続き】
 料理も食ったし、酒も飲んだってんで、まずは当館の売りの露天の「鬼面の湯」へ。雪がチラホラする中、緑のライトアップが風情を演出する。天気がよい昼間には山が、さぞ綺麗なこったろう。つぎに総檜風呂「千寿の湯」に移動。この風呂は3つの湯船からなり、奥から順に自噴のお湯が送られる。湯口のある奥が一番熱く、順に湯温が下がっている。3つに順繰り浸かってみた。湯口には飲泉用のコップは置いていない。保健所からコップを置くなど積極的に勧めてはいけないとのご達しだそうだ。胃腸にいいという温泉で湯が飲めないなんて洒落にもなりゃあしない。てなことで、勝手に紙コップを持参の上、ゴクリとやった。苦味が強く、こりゃあ効くなと思ったね。胃の痛みなんぞ、一発で治りそうだ。
 一応3つのお奨めの風呂はひととおり浸かった。さあ、また飲もうと部屋に帰ると皆さん湯疲れと飲み疲れでお疲れ模様。まだ元気な数人で、買ってきた缶詰などのつまみで残りの酒を飲む。構造計算偽装の話など、なんでも民間などという「禄に喋れない、のう天気宰相」の当然の帰結などとウダをあげて、ご就寝。
 翌日、快晴。景色を見ながらと目指す「鬼面の湯」と「千寿の湯」は女性タイム。しょうがなく「天狗の湯」でひとっ風呂。朝飯時、ビールと燗酒を注文。いい気分になったところで、電車で屁でも放いたかと間違われるので、硫黄の臭いを消すためにも最後のひとっ風呂。
送迎バスの時間に慌て、毎朝のサプリ数種類と一緒に、堅いカバー付きの薬を、まとめてゴクリとやったバカがいた。皆からボケの始まりと言われる。そうかも知れないな。心当たりがある。反省・・・
あっちこっち引っ掛かりながら下って行くだろう薬のハードカバーに、せっかく飲んだ温泉の湯は効くはずもない。

帰りの大型バスは満席。雪道をひたすら娑婆へと向かう。結構高い場所にあるんだと改めて感じる。
てっきり終点は駅前と思いこみ、途中で半分以上が降りても、途中下車のご近所さんが結構いるんだと勝手に納得。町内会の団体さんの町まで、ご一緒となってしまった。アホ面して発車を待っていたら、あれ!まだ誰かいると運転手さん。も一度、福島駅までよろしく、てなわけで今度は東口の昨日の蕎麦やの近くで降ろしてもらった。
福島不慣れなおじさん連中、考えることは面倒くさいとばかり昨日の「喜多屋」へ。時間は十分と昨日とは違う酒を注文し酒盛りが始まる。こちとらは喉に引っかかっているヤツを酒や蕎麦で流し込む算段だ。
車じゃないので皆さん気兼ねなく、よく飲んだ。旅館がすれてなけりゃあ、風呂が良いので文句はないんだがねえ。
飲み疲れたおじん連中、上野駅に着いてアキバやそこいらで一杯やろうとも誰も口に出さずに大人しく解散。

嗚呼、薬のカバーよ早く我が身から出でよ!!


野地温泉と福島の地酒・その2

2005年12月07日 | お酒
■前回からの続き
 送迎バスは最後の客のコチトラを乗せて、「野地温泉」へと出発である。飲んだ心地よさでウトウトしている内に目を覚ますと一面の雪景色、雪もチラホラと降っているじゃあないか、こりゃあ雪見酒だ。宿に着き、お迎えは綺麗な女将か仲居さんかと思いきやアレアレ・・ネクタイ締めたおじさんばかり味気ねえ。部屋は角部屋。5人部屋なのだが6人で一部屋。大変によろしい。集まって飲むのに空き部屋を気にしなくていい。鼾がどうの歯ぎしりがとうのなんぞは酒飲みには関係ない。心配だったら、がばぁと飲んで耳栓すりゃ解決だ。
さて、浴衣に着替え、まずは温泉に入ることする。泉質は、単純硫黄水素泉で pHは5.9、効能はというと婦人病、胃腸病、神経痛に効くとのこと。男女専用が2つ、男女の時間交替制の風呂が3つ。露天風呂2つはいずれも交代制。ややこしいこった。
 泉質は単純硫黄水素泉 pH5.9、婦人病、胃腸病、神経痛に卓効があるという。むさい小父さんには関係ないが美人の湯と言われている。少しは色男になるか?
 まずは男時間の「天狗の湯」に向かう。、内風呂と露天がつながっており、湯船の中を歩いて往復できる。中腰で雪の露天に、湯ノ花が舞う温めのの白っぽいお湯に、ほのかな硫黄臭。ああ温泉はいつ来てもいい。
 続けての露天は女時間のためダメときた。男専用に入る。天狗と比べて若干湯温が高い。体を温めてでることとした。
部屋に帰り、夕食の時間を待つ間、仕入れた「壺中春」を飲む。冷蔵庫は既にセットされている何にも入らないあの方式。こりゃあだめだと、着いた時、ベランダの雪の下に放り込んでいた酒を掘り出し、買ってきたつまみで酒盛りとなる。風呂上がりということもあり実に滲みわたる
さあ夕飯の時間だと広間へ移動するが他の客はダ~レもいない。さっそく仲居さんにビールを注文。まず、本日何度目かの乾杯。すぐに、サービスのお銚子一本づつが運ばれる。「栄川」だそうだ。燗酒にはいい酒である。そういえば、昔よく通った秋葉原の両国側ガード脇の居酒屋。マスターが福島出身で酒は「栄川」であったことを思い出す。どうしてることやら。酒はすぐに胃袋に消滅。宿の顔も立てるのが仁義と仲居さんお奨めの冷酒(300ml)を4本注文する。そこそこである。大吟醸「豊國」、など持ち込みの酒を飲みながら料理をつまみにワイワイやっている内に、他の客も入り広間は賑やかに。気が付くと我々とあと数組だけ。そろそろ風呂でも入ろうかと重い腰を上げる。 「次回に続く」