長野原に浅間酒造がある。代表銘柄は「秘幻」である。八ッ場ダムに関連して作られたバイパスに販売センターを開設し繁盛している。昔から周辺の温泉帰りに買っている旨い酒だ。
その長野原の近くの川原湯温泉が、今話題の八ッ場ダムの水没予定地だ。長野原電鉄の付け替え、住民と旅館の代替地もほぼ完了。既に移転が始まってひっそりとした旅館街もダム湖を観光資源としての復活を期待している。その八ッ場ダム中止はいただけない。4800億円の70%が執行済みの中、中止決定は、補助金外の基金まで含めた自治体の支出済みの損害賠償で5000億円以上の国費の新たな負担が発生するだろう。
ダム不要論も、水需要が落ち込んできた10年数前からの論理が前提。異常気象に関してのファクターには一切目をつぶっている。確かに栃木県の南摩ダムなどは湛水区域が無く、治水は意味無し、水需要のみであれば、それも説得力がない。そういうダムは中止が妥当とは思う。
既に始まった異常気象での水害、渇水への対応を中途半端にして、現代の巨大な遺物のための国費の新規発生は何を考えているのか。柔軟な姿勢でないと、又も政権交代が早まるかも。