一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1457   第222回 2月 岩戸句会

2015年03月03日 | 

名残雪ひとりにも在る夕支度    章子

瓶詰の蓋がとれぬよ春の闇

 

春浅し寄せ来る波も貝がらも    一煌

海の上大きすぎたる春の月

 

黄砂降るインドの男の金ピアス   薪

搾油機の黄金の滴り四温の日

  

観梅やもれ聞こえくる中国語    洋子

春嵐閉じ込められてジャム作り

 

触れ回る話に尾鰭亀の鳴く    稱子

切りの無き女の会話春炬燵

   

春動く雲変幻の岬かな       豊春

黒土を益々黒く春の雪

 

冬の朝新聞受けにイスラム国    炎火

恐竜の博物館にぼたん雪

 

吾が庭に桜前線こころもち     歩智

爆買いの黄砂のごとし襲う民

 

メジロたち生き延びていて花蜜吸う   余白

店頭に色とりどりのチューリップ

 

満作を出て梅の香に入りにけり   雲水

蕗味噌の薹の悲しみ含みけり

 

コメント
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