タイの陶芸を見る旅先でのこと。チェンマイのホテルの庭でお茶を飲んでいた。立ち話をしている二人のボーイを何気なく見ていたら、私に気付いたボーイがさっと近寄ってきた。
用事がある訳ではないので断ったバツの悪さ・・・・唯それだけのことだ。
同じチェンマイの寺院の回廊を、合掌しながら般若心経を唱えて歩いていたら、お坊さんに呼び止められ、入室するよう促された。
たわいもない話の最後に、シキビのような木の枝に水を付けて、うつむいた私達の頭にその水を振りかける儀式のあと、「あなたは、日本に帰ったら良いことが起きますよ」という御託宣があった。
そして、日本に戻った次の日、一匹の野良犬が現れ、そのまま居ついてしまった。「あのお坊さんの言った良いこととは、このことだ」と私は確信したのである。モモと名付けた彼女は、今年早13才になった。
しつけらしいしつけや訓練などほとんどしないのだが、実に忠実でよく言うことを理解する。実に賢いのだ。このモモが、タイのボーイと同じなのだ.
目が合えば犬の寄り来る夜の秋
タケニグサ(竹似草、竹煮草)ケシ科
いいお話でした。
犬の忠誠心には、本当に頭が下がります。
退職したとたん、年賀状が来なくなった、なんて話を聞くと、犬の方がよっぽど偉いんじゃあないか、なんて思いますね。