演歌・歌謡曲系シンガーソングライターの「おかゆ」さんは、そのユニークな芸名、そして令和のスタートの日にメジャーデビューしたということでインパクトのある歌手です。
「平成のおんなギター流し」と言われたその経歴もまことにユニークなものがあります。
とびこみで東京のスナックを回り、32軒連続で断られたというエピソードもあり、色々といやな目に会いながらもめげずに流しを続けたというのは、根っからの歌好きだからこそでしょう。
5月31日に発売された新曲『渋谷のマリア』は、そんな彼女自身の生い立ちを重ね合わせたようなストーリー性のある曲になっています。
出だしの歌詞は「道玄坂でマリアは生まれたの」ですが、彼女自身は札幌市出身で、17歳のときに上京しています。「歌うのが大好きな母の姿見て」は彼女のとおりで、すすきののスナックに連れて行かれて母の歌を聞いて育ったそうです。
印象的なイントロに始まるアップテンポの歌謡ポップスで、大変ノリのいい曲です。80年代の歌謡ポップスを思わせる感じで、メロディーが自然に入ってきて口ずさみたくなります。
このへんが言っては何ですが、今どきのJポップのとっつきの悪さとは大違いですね。
テンポさえつかめれば、メロディーは覚えやすいのでカラオケで歌うのもそんなに難しくないと思います。
CDはカップリング曲を異にする「GM盤」「雪舞桜盤」「黄昏盤」の3種類が発売されています。
MVではスクランブル交差点などを背景にギターの弾き語りをする彼女がとっても格好良く、ダンサーの女性の使い方も効果的です。
歌謡曲ファンを中心に幅広くおすすめしたい曲です。