野村将希さんは私にとって大変懐かしく、特別な思い入れのある歌手です。
昭和45年にデビューされた当時は私も洋楽を中心に聴いていましたので、それほどの関心もなかったのですが、昭和47年頃から演歌・歌謡曲をよく聴くようになり、テレビやラジオで聴く彼の「雪の炎」をいい曲だなと思い、同世代の彼のファンになりました。
そしてデビュー曲の「一度だけなら」を改めて聴いて、私の大のお気に入りソングになり、その後カラオケが一般的になってからは、私の十八番として歌う曲の一つとなりました。
彼はその後歌手よりも「水戸黄門」での俳優としての活躍が目立っていて、これといったヒット曲もなく、私にとっては過去の歌手といったイメージでしたが、今回7年半ぶりに出た新曲「冬花火」を聴き、現役歌手として改めて見直しました。
この「冬花火」は、どことなく懐かしいメロディーに乗せて、彼の甘いゆったりとした歌声が流れ、聴いていて本当に心地よくなる、本格的な演歌です。
花火といえば夏のイメージですが、この曲は華やかさの中にはかなさや淋しさを湛える冬の花火をテーマにして、別れた相手への切ない想いを歌い上げています。
私のお気に入りにまた彼の新しい曲が加わったことがすごく嬉しいです。これから末永く愛好していく曲になることは間違いありません。