今回取り上げますのは、若手の男性演歌歌手、戸子台ふみやさんです。
ちょっと珍しい苗字で、その他も色々と異色の歌手です。まず風貌があまり演歌歌手らしくない。じゃあどんな感じだったら演歌歌手らしいんだと返されそうですが、大体そういうイメージってあると思うんです。ところがこの戸子台さんは、何か普通のサラリーマン風で、自分でも「おっさん」なんて言ってます。
デビューしたのは4年前で、まだ大学在学中でした。デビュー曲が『泥酔い酒』という酒ものの、文字通り泥臭いド演歌だったので、タイトルからして私は引いていました。かと思えばセカンドシングルがフォーク調の爽やかな『星空のむこう側』で、これは私が気に入ってこのブログでも初めて取り上げ、よく練習していました。
そして3枚目が『あぁ…しょっぱいなぁ』という面白いタイトルの諧謔味のある演歌でした。
さて、彼の4枚目となる3月6日発売の新曲が『晩秋本線』で、彼としては初の女性主人公のいわゆる女歌になります。
タイトルは聞いた時点では兵庫県の播州かと思いそうで、晩秋という季節の意外性を狙い、それを春に出して晩秋にかけてじっくり売っていくつもりかと思われます。
曲の内容は、恋人と別れた女性主人公が未練心を引きずりながら、列車で北に向かうというよくあるパターンです。ただ、表現には工夫があって、枯葉から恋人をイメージしたり、ガイドブックを見ながら涙ぐむシーンが印象的です。
曲調はドラマチックで安定感があります。戸子台さん自身の歌唱アドバイスでは、サビで感情を入れすぎないようにとのことで、カラオケでは彼の歌唱をよく聴いてマスターする必要があるでしょう。
新曲を出すたびに新しい一面を見せるユニークな演歌歌手、戸子台ふみやさんの今後の活躍に大きく期待しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=k2nbM10Edx0