8月28日に発売されたばかりの川野夏美さんの新曲『北の恋情歌』を取り上げます。
川野さんは近年、センスのいい歌謡曲を次々に歌っていて、歌謡曲の女性旗手といったイメージでした。近いところでは『空席』『裏窓の猫』あたりはいい線を行っていたと思います。
そうかと思えば『想い千すじ』『紅い螢』といった演歌寄りの曲では女性の情念をうまく表現していて、幅の広さを見せています。
今度の『北の恋情歌』はまた演歌のほうにシフトして、孤独感、寂寥感を前面に出したとってもいい曲になっています。
女性主人公が北国の港にある部屋でひとり、別れた相手のことを想いながら淋しさをかみしめるといった内容です。
全体的な雰囲気では八代亜紀さんの名曲『舟唄』の世界観に通じるものがあります。
前半では淡々と一人で海を眺めている情景が語りかけるように歌われ、「淋しいね」の部分で感情が一気に高まります。
音域が広く、感情表現などカラオケでは難しい曲と言えるかもしれませんが、人気曲になることは間違いないでしょう。
是非多くの人に聴いて歌ってもらいたい一曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=uqtxuDeWTLQ