★にしん『TABOO』のCDを買おうとしたが、いつも行くCDショップの演歌・歌謡曲のコーナーには見当たらない。あるいはJ-POPのコーナーかと思って探すもムダだった。京都では有名な老舗でもこんなものだ。取り寄せ、ネット通販の方法しかないと思っていたが、京都駅前のデパート内にある東京資本の大手CDショップに行ってみるとあった。それも壁面の注目・話題盤の一つとして並べられ、棚にも2枚あり、満を持して購入した。
★帯のキャッチコピーが面白い。「全世代対応型ボーカルダンスデュオ にしん」 これはTJCのサイトにも書いてあり、にしんを一言で表現するとこうなるようだ。ユニークなのは次の「テレサテンさんを失くして十一年、僕らはやっと彼女の心象風景を紡ぐ歌をみつけたのかもしれない!?」のコメントだ。
テレサ・テンとなると、ちょっとイメージが合わないように思うのだが、昭和歌謡のラストを飾る歌姫の感覚を引き継いでほしいとの願いなのだろうか。
★このCDには『TABOO』のほか、『朧月心中』 『風見鶏のブルース』の合計3曲が収録されているが、意外にもカラオケは入っていない。カラオケより、歌をじっくり聴いてほしいとの意図なのかもしれない。
★『TABOO』は、ストレートでシンプルな表現の歌詞がいい。「理屈などつけたら 愛が冷めるわ」など、とても直截的でいいと思う。また、英語の歌詞の使い方がうまくてイヤ味を感じさせない。
カップリングの『朧月心中』は、アニマルズの『朝日のあたる家』を思わせるようなイントロで始まる。全体に重い感じのリズム&ブルースだ。
もう1曲の『風見鶏のブルース』は、軽快なフォーク調のギターの伴奏が印象的。ニューミュージック初期の頃のような味わいがある。