森山愛子さんの新曲は、彼女にとって初めてのご当地ソングです。それも直球ど真ん中に勝負するような感じで仕上がっています。
彼女はデビュー以来、いろんなタイプの曲を歌ってきました。どちらかといえば人生応援歌・根性演歌が多かったようで、デビュー曲「おんな節」をはじめ「風樹の母」「おんなの神輿」そして前作「待ったなしだよ人生は」があげられます。また彼女にとってメジャーの王道演歌の代表曲といえば「恋酒」でしょうが、この「会津追分」はマイナー演歌の代表曲として、末永く愛好されるに違いありません。
各コーラスごとに「強清水」「さざえ堂」「東山」とひとつずつ会津の名所が出てきます。また、「夢を」「風に」「待てと」をそれぞれ3回繰り返すフレーズが印象的で、聴かせどころになっています。
森山さんは前作の明るくパンチの効いた歌唱とは全く違った、しっとりと情感をこめた歌唱でうまくまとめています。髪型もショートカットでイメージを一新しています。
この曲は、彼女にとって若手歌手から中堅演歌歌手への大きな飛躍の契機となることでしょう。まさに彼女にとってここが勝負の一里塚。ビッグヒットを期待します。