♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

三山ひろし “酔待ち酒場”

2010年07月25日 | 演歌・歌謡曲

私としては大変めずらしいことですが、男性歌手を3回連続で取り上げます。たまたま今は男性歌手にいい曲が目立っているということです。

さて、今回は昨年6月に「人恋酒場」でデビューし、いきなりのヒットで話題を呼んだ三山ひろしさんの第二弾シングル「酔待ち酒場」です。「よいまち」と耳にすれば、誰でもまず「宵待草」の「宵待」をイメージするのですが、こちらはそれをもじって、酔うのを待つとしており、まずタイトルが面白いですね。

曲調は「人恋酒場」と同じく、懐かしさを感じるメジャー調の明るいメロディーで、歌詞もいわば二番煎じの、主人公の女性が酒をあおりながら未練心を独白するといった、いかにも演歌そのものなんですが、今度も彼の爽やかな歌いっぷりがすごくいい感じに決まっています。
それから、これも「人恋酒場」に引き続き、日本語の特色である擬態語が効果的に使われています。「カラコロ」「シクシク」「ハタハタ」をそれぞれ2回続けて、印象を強めています。

三山ひろしさんには、声もルックスも明るいイメージがあり、これからの演歌界を背負って立つ逸材として、大いに期待しています。
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小金沢昇司 “はまなす海岸”

2010年07月20日 | 演歌・歌謡曲


以前に出ていたテレビCMのおかげで、演歌を聴かない人でも名前だけは知っている人が多い小金沢昇司さんに素敵な新曲ができました。今日のNHK歌謡コンサートでも流れた「はまなす海岸」です。

この曲にはいいところがいくつかありますが、まず歌詞がすごくいいです。作詞はこれまでにも小金沢さんの曲をいくつか手がけている麻こよみ氏です。電話から聞こえた波の音を手がかりに別れた相手を探すという設定は、情景が映画のシーンのように浮かんできます。
そしてメロディーは覚えやすくて印象的。カラオケで格好よく歌ってみたい気持ちにさせる曲です。

小金沢さんの歌は伸びがあって心地よく響きます。「会いたい」をくり返すところが聴かせどころで、ぐっと盛り上げてラストの一行できれいに収めています。
寂寥感、旅情、切なさといった色んな言葉で表わせる感情がぐっとつまって、聴く者の心をとらえて離さない、そんな曲だと思います。
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ジェロ “嘘泣き”

2010年07月18日 | 演歌・歌謡曲

色々と忙しくて、2か月以上も更新しないままでした。坂本冬美さんの「また君に恋してる」のヒット以外には話題の乏しい歌謡界ですが、いい曲は次々に出ていますので、気まぐれながらも徐々に取り上げていきたいと思っています。

久々の更新に取り上げる曲は、日本人以上に日本の演歌の心をうまく表現する歌手、ジェロさんの新曲「嘘泣き」です。この期待の新曲は、歌謡演歌に数多くの名曲を残している浜圭介氏の作曲で、まさに王道を行く演歌になっています。

デビュー曲の「海雪」もそうでしたが、ジェロさんは本当に女唄をうまく歌うと思います。ムードのある優しい声、サビの盛り上げ方も実にうまくて聞き惚れてしまいます。特にこの曲は、男性が歌う女唄としてよくできていると感じました。

この曲で効果的なのは、各コーラスの最後に余韻のように加わっている「そっと」「いっそ」というフレーズです。料理でも何か一品を添えるとすごく引き立つことがあるように、このフレーズが曲全体をうまく引き立てています。

「海雪」のときは黒人演歌歌手という話題性が先行してのヒットという面もあり、その後は話題になるようなヒットが出ていませんでしたが、この曲で本当の実力による大ヒットを期待したいと思います。
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