♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

山内惠介 “さらせ冬の嵐”

2018年06月17日 | 演歌・歌謡曲

山内惠介さんの新曲「さらせ冬の嵐」は、すごくドラマチックでスケールの大きな曲ですね。いきなり「ここで身を投げれば・・・」なんて歌詞が出て来るので、絶望的な心境の曲かと思いきや、ラストで「私は死にはしない」と力強く歌いきって、これは悲しみを乗り越えた再生がテーマになっているのです。

彼にとってはめずらしく女歌なのも特徴的です。意外なことに彼はほとんど男歌で、女歌といえばずいぶん前の「船酒場」で酒場のママが主人公だったくらいしか思いつきません。そういう意味でも新境地の曲です。

作詞は数々の名曲を手がけている松井五郎氏、作曲は演歌の名手、水森英夫氏とくれば、なるほどという感じで、彼の歌手生活においても記念碑的な作品になるのではないでしょうか。

もはや若手男性演歌歌手の人気ナンバーワンと言っても過言ではない彼が、この曲のヒットで今年もますます快調に飛ばして行きそうです。
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竹川美子 “片恋おぼろ月”

2018年06月11日 | 演歌・歌謡曲

竹川美子さんについては、デビュー曲「江釣子のおんな」で売り出し中の頃から私は特に注目し、期待をかけてきました。キャンペーンにも何度も足を運び、サイン会で言葉を交わし、ツーショット写真も撮ってもらいました。ここ数年はひところのような熱はないですが、中堅歌手として地道に活動されているのを静かに応援している感じです。

今回の新曲「片恋おぼろ月」は彼女の妖艶さに磨きをかけたというのがキャッチコピーになっています。確かにデビュー当時は彼女の純朴さが前面に出ていましたが、次第に艶やかさが増してきたように思います。

この曲の出だしの「月は朧で」の部分は祇園小唄に歌詞もメロディーも似ており、和のテイストが強調されています。また、「おぼろ」と「やぼ」、「いちごう」と「じょうご」といった韻を踏んだような言葉遣いの面白さもあります。

片想いのせつない心情を歌った曲ではあるのですが、何となく余裕を持って自分の心境を客観視しているような気分も伝わってきます。

彼女の円熟味を増した艶やかな歌唱が存分に味わえるこの曲で、彼女にはさらに大きな飛躍をしてほしいと期待しています。

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松阪ゆうき “俺の空”

2018年06月09日 | 演歌・歌謡曲

松阪ゆうきさんという若手男性歌手に注目しています。若手といっても年齢はなぜか公表していないのですが、若いには違いないでしょう。

ジャンルは民謡と演歌で、特技はものまね、書道などと多彩です。武蔵野音大の声楽学科を卒業しており、正統的な歌唱力を身につけているのは強みですね。

今回の新曲「俺の空」が4枚目シングルとのことですが、私はこれまでの3曲はほとんど印象がなく、このブログでも取り上げてきませんでした。レコード会社があまり力を入れていなかったのかとも考えられます。

この「俺の空」は徳間ジャパン移籍第一弾シングルで、「音大卒・民謡も歌うイケメン歌手」とのふれこみでプッシュしています。浜圭介氏が彼の才能に惚れ込んで書き下ろした曲だそうで、明るく雄大なメロディーが印象的です。

歌詞を見ると、「空」「川」「山」といった大自然に感謝して強く元気に生きていこうという内容で、ジャンル的には人生応援歌ですが、泥臭さのない爽やかな曲であるところが、彼の特徴をよく活かしていると思います。

演歌・歌謡曲界に新しい風を起こすという意味で、彼には大きな活躍を期待したいと思います。
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朝花美穂 “なみだの峠”

2018年06月04日 | 演歌・歌謡曲

いやはや何ともすごい新人演歌歌手が出てきました。朝花美穂さんは鳥取県米子市出身の19歳で、5月9日に「なみだの峠」でデビューしました。

彼女は幼い頃から祖母の影響で演歌を歌っていたとのことで、2016年にNHK「のど自慢」でチャンピオンになっています。

一般的には19歳くらいでデビューする演歌歌手の場合は、恋へのあこがれとか故郷を想うといった内容の曲が多いのですが、この「なみだの峠」は幼い娘と生き別れになった母親の心情がテーマというのが際立っています。しかも芝居のようなせりふが間に入ります。

言うなればかなり古いタイプの、浪曲や大衆演劇を思わせるような内容です。それというのも彼女の趣味が大衆演劇の観劇というのですから、なるほどと思いました。

歌唱は堂々たるもので、すでに貫禄を感じさせます。あまり他の歌手になぞらえる必要はないかもしれませんが、島津亜矢二世というイメージでしょうか。

演歌のいろんな名曲を彼女のカバーで聴いてみたいと思いますし、これから様々なタイプの曲にチャレンジしていってほしいとも思います。

今後の活躍が本当に楽しみな大型新人の登場です。将来の演歌界を背負って立つような歌手になってほしいと期待しています。
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桜井くみ子 “灯ともし頃”

2018年06月01日 | 演歌・歌謡曲

実力派の若手演歌歌手、桜井くみ子さんの新曲は、前作「哀愁流転」からイメージを一新して、J-POPのような曲です。作詞作曲が永井龍雲氏ということで、なるほどと思いました。

キャッチコピーとしては、やはり永井龍雲氏の作品であることを前面に出し、「主人公自身の悲恋を静かに見つめるような情感あふれる詩と歌の世界は、まさに女性版「暖簾」と言っても過言ではありません。」とうたっています。

この「灯ともし頃」の歌詞を見ると、普通の言葉で優しく相手に語りかけている感じで、感情がストレートに伝わってきます。控えめでいて前向きな想いを伝えているのが好感を呼びます。

桜井さんの歌唱は、この歌詞の世界を見事に歌い上げています。本格演歌を歌えばこれぞ演歌の真髄といった歌唱を聴かせる彼女が、ここではまことに細やかに歌謡バラードを歌いこなしており、また彼女の新しい魅力を発見したとの思いがあります。

ぜひ大きなヒットとなって、彼女の大きな飛躍のきっかけになってほしいと願っています。

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