♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

島津悦子 “長崎しぐれ”

2018年11月26日 | 演歌・歌謡曲

島津悦子さんの『海峡みなと』に続く今年2枚目のシングル『長崎しぐれ』が10月10日に発売されました。

この曲もしっとりした雰囲気の正統派の演歌です。彼女のコメントによると「昭和」をコンセプトにしているそうです。曲調が昭和のレトロな感じになっており、また主人公の控えめな心情にも現れているのでしょう。もちろん昭和の時代の女性が、みんな謙虚な気持ちを持つわけではないのですが、そこはノスタルジーというか、過ぎ去った時代への郷愁がテーマの曲だと思います。

歌詞でこの曲を象徴しているのが各コーラスに出て来る「あなた私で いいのでしょうか」のフレーズです。そしてラストで「明日を呼んでる 長崎しぐれ」と結び、これからの希望を語ってしめくくっています。

彼女の円熟味のある落ち着いた歌唱は、聴いていて心地よいものです。カラオケ愛好家にもきっと人気が出る曲だと思います。
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坂本冬美 “熊野路へ”

2018年11月19日 | 演歌・歌謡曲

坂本冬美さんの9月26日発売の新曲『熊野路へ』は、通常とはちょっと違って、コンセプトシングル『ふるさとの空へ』として発売された4曲の中の1曲です。

この『ふるさとの空』は、坂本冬美さんの出身地である和歌山への感謝の気持ちが込められていて、『熊野路へ』の他に出身地の上富田町のイメージソング『ただいま故郷』『鳳凰の町』、わかやま国体イメージソング『明日へと』が収録されています。

『熊野路へ』は作詞作曲が吉幾三さんで、過去に二人で歩いた熊野古道を思い出にひたりながら一人で歩くという、郷愁に満ちた内容です。

メロディーは演歌というよりフォーク調の抒情的なもので、静かに淡々とした感じから徐々に感情が盛り上がって行き、ラストは各コーラス「行き止まり」というフレーズで感情をぐっと抑えて胸におさめる感じです。彼女の卓越した表現力が随所に見られ、さすがと思わせます。

この『熊野路へ』が息の長いヒットとなって、彼女が日本を代表する女性演歌歌手としてますますの活躍をされることを祈念しています。
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紅白歌合戦の出場歌手について

2018年11月16日 | ノンジャンル
今回は14日に発表された第69回NHK紅白歌合戦の出場歌手についてコメントをしたいと思います。

まず一番不可解で残念なのは、市川由紀乃さんが落選したことですね。彼女は人気、実力とも申し分なく、今年も新曲の『うたかたの女』がロングヒットしていますから、落とす理由がありません。代わりに他の若手女性演歌歌手が選ばれたのならまだしも、それもないのでなおさら納得いきません。

福田こうへいさんの落選も残念です。最近3回は出場しても『東京五輪音頭』『王将』と持ち歌ではなかったので、今年こそは持ち歌で出場と期待していたのですが。

初出場組で演歌・歌謡曲系は純烈だけでした。スーパー銭湯のアイドルとして話題になっており、有力視されていたので順当だと思います。今回の出場でますます知名度が上がるでしょう。

演歌・歌謡曲系で初出場を期待していたけれど叶わなかったのが、紅組では森山愛子さん、杜このみさん、そして白組では竹島宏さんです。これら3人はこのブログでもよく取り上げて応援しており、曲もよくヒットしているので、誰か一人でも出てほしかったですね。

音楽の好みがますます多様化しており、Jポップ、アイドルに偏重するのは致し方ないとは言え、もう少し演歌・歌謡曲系の出場枠を増やしてもいいのではないでしょうか。

最後にNHKにひとつ苦言を呈したいのは、毎回特別枠とかで出場歌手でもないのに出演させて、出場歌手よりずっと長く歌わせるようなことをやめてほしいです。こんなことで視聴率を上げようというのは姑息な手段だと思います。

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山口かおる “最後の恋人”

2018年11月13日 | 演歌・歌謡曲

山口かおるさんは独特のハスキーボイスで存在感を示してこられました。そんな彼女もデビュー25周年ということで、その節目の年にリリースされる新曲です。

歌詞の内容はたいへん情熱的で、「どんな運命もこわくない」「あなたしか見えない」といった狂おしいまでの恋心が歌われています。これが彼女のハスキーな声でほとばしっているので、余計にドラマチックな印象があります。

恋愛をテーマにした歌でも、曲によって二人の関係は千差万別ですが、この曲では相手の様子や感情は全然出てきません。とにかく自分の熱い想い、それだけなんです。

またこの曲は空間的にもスケールが大きく、「砂漠の果てまで」「空飛ぶゴンドラ」「世界が回る」といったフレーズが次々出てきます。

作詞者の「かず翼」という方についてはあまり情報がないのですが、同じ作詞者の山口かおるさんの他の楽曲を見ると、エキゾチックな歌詞が得意なようですね。

なかなかインパクトのある歌謡曲で、これが彼女の節目の年の大きな飛躍のきっかけになればいいと思います。

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岩本公水 “片時雨”

2018年11月10日 | 演歌・歌謡曲

岩本公水さんは中堅どころの正統派演歌歌手として安定した活躍をされています。彼女の曲をここで取り上げるのはもう10年も前の『さいはて岬』以来となりますが、『片時雨』が先日の千葉一夫さんの『霧雨川』に続く、新曲歌謡レッスンの3曲目のレッスン曲であることがきっかけです。

「片時雨」とは大辞林によると「ある場所では時雨が降っていて、別の場所では晴れていること。」とあり、俳句では冬の季語です。この曲は男に捨てられた女の心情を内容としており、心の片隅には悲しみの雨が降っているという心境を象徴したタイトルだと思われます。

彼女自身の動画コメントによると、低音を重視した難しい曲なので、そんなに簡単に歌ってほしくないとの気持ちで取り組んでいるとのことで、プロ歌手としての実力に裏付けられた発言だと思います。また、歌うコツとしては気分を落ち着けて、ゆったりした気持ちになることが大切とのことです。

確かにこの曲、音域は広いですし、一人の女性が酒場で別れた人を偲ぶという心情を表現するのは難しいと思いますが、レッスンでの注意点もしっかりマスターして歌っていきたいと思います。

彼女はオフィシャルサイトによると、「品川音頭2017」による町おこしや「音羽ゆりかご会」での童謡など幅広く歌手活動に精進されていますが、この『片時雨』もヒットして王道演歌の道をますます究めていってほしいと願っています。
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