♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

HANZO “寒い夜は”

2024年11月25日 | 演歌・歌謡曲

今回取り上げますのは、HANZOさんの11月20日に発売されたシングル『寒い夜は』です。

HANZOさんという方については、これまで全く知らなかったので検索したところ、島根県安来市出身のシンガーソングライターで、2001年頃からメジャーで活動されているようです。

最近では花咲ゆき美さんの6月発売の新曲『雨の港駅』を作曲されています。

この『寒い夜は』は、ロックテイストの歌謡ポップスで、MVを見ると一人四役で、アコースティックギター、エレキベース、ピアノ、ドラムの演奏が見られます。

内容的にはなかなかユニークで、ちょっと危うい状況の男女の恋愛がテーマですが、男歌でも女歌でもなく、1番は女性の視点、2番は男性の視点、3番は双方を客観的に見た歌詞になっています。

この主人公の二人は、どうもお互いに気持が離れかけて別居しているけれど、やはり愛情も強く、女性からは電話に出てくれないことをなじり、嫉妬しています。

男性のほうはそれに弁解し、二人一緒にいた日を懐かしんでいるといった状況が歌われます。

「寒い夜」は、寂しさの象徴としての表現のようです。

歌詞の中で面白いと思ったのは、「かゆい心の ねじ曲がったジェラシー」の部分で、何となくムズムズしたもどかしい心境をうまく表していると感じました。

曲調はロック調でビートが利いていてリズミカル、テンポがよくてノリのいい曲です。

私は数年前まではJ-POPも結構聴いていたのですが、最近はどうも聴く気が全然しません。それでもこういったロックテイストの歌謡曲はいいなと思います。

歌謡曲ファンのみならず、もっぱら演歌という方にもおすすめしたい曲です。

カラオケではハードルが高そうですが、チャレンジのし甲斐があるのではないでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=jh5ejWNJp5I

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前川 清 “風潮”

2024年11月16日 | 演歌・歌謡曲

今回はベテランの男性歌手、前川清さんの11月6日発売の新曲『風潮』を取り上げることにします。

前川さんは内山田洋とクールファイブのリードボーカルとして、長きにわたり数多くのヒット曲を歌った後もソロ歌手として、その個性的な歌い方で存在感を示してきました。

昨年12月に出た『あなただけ(リアレンジバージョン)』はなかなかいい味わいで、私もカラオケで練習していました。

さて、今度の『風潮』ですが、内容的にはかなり異質な歌謡曲と言えるでしょう。

作詞作曲はシンガーソングライターとして名高い永井龍雲氏で、前川さんのために書き下ろし、キャッチコピーによると「なにかと生きづらい世の中で自身の生きてきた証を模索しようとする中高年の思いにマッチする佳曲」とあります。

曲調はクールファイブ時代のようなムード歌謡風ですが歌詞が独特で、恋愛ソングではないし、人生応援歌とも一味違う、タイトルどおり現代の風潮に鋭く切り込み、あるべき生き方を問いかけるような内容です。

1番の歌詞では言葉が他人を傷つける風潮が歌われます。これはSNSなどで他人を誹謗中傷することが代表的で、「言わなくて済むことならばあえて口を挟むなよ」とあります。

「大人も子供も無責任」では、子供にまでSNSの悪口がはびこり、自殺の原因にもなっている現状を嘆いているようです。

2番になると「水清ければ魚棲まず」と諺から始まり、他人の欠点をあげつらう風潮が批判されます。これはいわゆるカスハラなど、ちょっとしたことで居丈高になる傾向も含むように思われます。

ハーフの3番では「すかした物言いでわけ知り顔に人の本気を嘲笑う」と、何でも茶化して馬鹿にして面白がる風潮を批判しているようです。

そして結論は「同じ時代を生きるなら いたわり合って生きようよ」です。

今の時代にこういった歌謡曲が出ることは大きな意義があると思います。

カラオケでも意表をついてこういう曲を歌ってみるのも面白いのではないでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=iLeGCZX5xYM

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野村美菜 “哀愁埠頭”

2024年11月07日 | 演歌・歌謡曲

今回取り上げますのは、昨日11月6日に発売されたばかりの野村美菜さんの新曲『哀愁埠頭』です。

この曲は彼女のデビュー20周年記念曲ということですが、前の曲は2019年10月に出た『天文館の夜』ですから5年ぶりの新曲になります。

野村美菜さんはデビューから色々と紆余曲折のあった歌手で、はじめは「三代目コロムビア・ローズ」の芸名でした。

2013年には「三代目コロムビア・ローズ野村美奈」に改名し、2015年には日本クラウンに移籍し「野村美奈」に、さらに2017年には本名の「野村美菜」に改名しています。

5年間のブランクは事務所からの退社という事情もあったようで、現在はフリーになっているようです。

おそらく今回の新曲は彼女にとって新たなスタートという心境でしょうし、そういう彼女にまことにふさわしい曲だなと感じます。

私も最近彼女の情報が途絶えていたので、ほとんど忘れかけていたのですが、久々の新曲を耳にして、それがいい曲なのでよかったなと思いました。

YouTubeでは発売前からこの曲のカラオケ動画が多くアップされていて、期待の大きさがうかがわれます。

曲調はノリのいいリズミカルなもので、伴奏には「テケテケテケ」のエレキサウンドが入り、ベンチャーズ歌謡の味わいを思わせる懐かしい感じがたっぷりのポップス歌謡です。

内容は女性主人公が相手の男性との港での別れにあたっての心境を歌ったもので、「あんたなんか 忘れるわ」「消えちまえ」と突き放しているものの、最後には「愛してる」とちらっと未練心も出ます。

作詞は若手演歌歌手中心に多く書いている、さくらちさと氏、作曲は師匠の水森英夫氏です。

野村美菜さんの新しいステップを飾る素晴らしい曲で、歌謡曲ファンにも演歌ファンにもおすすめできますし、カラオケではきっと気分良く歌える曲なので多くの人に歌ってもらいたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=Cq8L8DoU-8g

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