♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

はやぶさ “夜霧のセレナーデ”

2024年12月19日 | 演歌・歌謡曲

今回も男性歌手で、これで5曲連続男性になるわけですが、今回は男性2人の演歌・歌謡曲デュオ「はやぶさ」の12月4日発売の新曲『夜霧のセレナーデ』を取り上げます。

このブログで「はやぶさ」の曲を単独で取り上げるのはこれが初めてになりますが、メンバーの一人、駿河ヤマトさんのソロデビュー曲『ズルい男に乾杯!』は昨年9月に取り上げました。

2012年にデビューした「はやぶさ」は以前は3人で活動していて、「純烈」のライバル的な感じがあり、あまり印象に残る曲はなかったように思います。

2018年からはヤマトこと駿河ヤマトさんと、ヒカルこと大滝ひかるさんの2人で活動しており、2人の声質が違うので、男女デュオのような味わいがあって面白いです。

今回の『夜霧のセレナーデ』は、作曲が鶴岡雅義氏で、あの東京ロマンチカのリーダーとして数多くのヒット曲を世に出した方です。

鶴岡氏が現在91歳という高齢にして健在で、現役の作曲家として活躍されていることは驚きで、立派だと思います。

『夜霧のセレナーデ』は、いかにも鶴岡氏らしくムード歌謡としていい出来映えの曲になっていて、鶴岡氏が演奏していると思われるレキントギターの伴奏が小気味よく響いています。

内容は女性主人公が、相手の男性との別れに当たって、港の酒場で切ない想いを吐露するといったものです。

カラオケでは1人でもいいし、「はやぶさ」と同じように2人でも、その場合男女のデュエットで歌うのも面白いと思います。

歌謡曲、とりわけムード歌謡のお好きな方には絶対におすすめの曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=TLNzF8P4rw8

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松尾雄史 “ゆう子”

2024年12月13日 | 演歌・歌謡曲

このところ男性歌手の曲にいいものが多く、これで4曲続けて男性になります。

今回取り上げますのは、若手演歌の松尾雄史さんの12月4日発売の新曲『ゆう子』です。

松尾雄史さんはちょっと粘っこいような、くせのある歌い方に特徴があり、R音の巻き舌もよく使います。そういったところが演歌の持つ味わいを引き立てている感じがします。

前曲の『赤羽ノスタルジー』では、やや歌謡ポップスのほうにシフトした感じでしたが、今回の『ゆう子』はメジャーの王道演歌で、内容的にも情感のあふれたいい曲に仕上がっていると思います。

曲の内容としては、男性主人公がどういういきさつかは分かりませんが、「ゆう子」という不幸を一身に背負ったような女性と出会って心ひかれ、しあわせにしたいと願う心情を表現しており、その想いがひしひしと伝わってくる感じです。

曲調はゆったりとしていて、サビの「ゆう子 ゆう子」と呼びかけるようなメロディーが聴かせどころになっています。

作詞は福田こうへいさんの『南部蝉しぐれ』など多くの演歌名曲を書いている久仁京介氏、作曲は師匠でベテランの水森英夫氏です。

割と覚えやすいメロディーだと思いますので、カラオケでは人気が出そうですし、演歌ファンを中心に広くおすすめしたい曲です。

松尾雄史さんはこのところ次々にいい曲を歌っていて、若手男性演歌歌手の中でも存在感を示してきています。これからのますますの活躍を大いに期待したいものです。

https://www.youtube.com/watch?v=Fj-b9Arrzbk

 

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北山たけし “月うるる”

2024年12月01日 | 演歌・歌謡曲

男性歌手の曲が続きます。歌謡曲系が2曲続いた次に取り上げますのは、情緒たっぷりの哀愁ただよう本格演歌で、11月10日発売の北山たけしさんの新曲『月うるる』です。

ちょっとユニークなタイトルで、それが印象的なことも私が注目するきっかけになりました。「うるる」という言葉は実際にはないようで、「潤む」から来た「うるうる」と同じ意味で使っているようです。

見ている人の目が涙でうるんでいるので、月がうるんで見えるわけです。

北山たけしさんの曲は6年前に『津軽おとこ節』を取り上げて以来で、その後あまり印象に残る曲はなかったのですが、この『月うるる』は、すぐに刺さりました。

曲の内容は、男性主人公が一人で月を眺めながらコップ酒を飲み、別れた相手の女性のことを思い出し、未練心にひたるといったものです。

冒頭に出てくる「しまい忘れた風鈴ちりり」、3番の「月にのの字のまじないひとつ」といった歌詞は、なかなか工夫されていて、この曲の情感を引き立てていると思います。

作詞は榛澤洋子氏という新しい方で、この曲で今年の日本作詩大賞新人賞を受賞しています。確かにうまく作られた歌詞で、お上手だと思いますので、演歌界での今後の活躍を期待したいです。

作曲は演歌界のベテラン、徳久広司氏で、王道のマイナー演歌のメロディーできっちりまとめている感があり、聴いていてすごく落ち着いた気分になれます。

これは演歌ファンには自信を持っておすすめできる曲で、カラオケでもきっと気分良く、主人公の想いに寄り添って歌える曲だと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=1ilwVW-xJx0

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HANZO “寒い夜は”

2024年11月25日 | 演歌・歌謡曲

今回取り上げますのは、HANZOさんの11月20日に発売されたシングル『寒い夜は』です。

HANZOさんという方については、これまで全く知らなかったので検索したところ、島根県安来市出身のシンガーソングライターで、2001年頃からメジャーで活動されているようです。

最近では花咲ゆき美さんの6月発売の新曲『雨の港駅』を作曲されています。

この『寒い夜は』は、ロックテイストの歌謡ポップスで、MVを見ると一人四役で、アコースティックギター、エレキベース、ピアノ、ドラムの演奏が見られます。

内容的にはなかなかユニークで、ちょっと危うい状況の男女の恋愛がテーマですが、男歌でも女歌でもなく、1番は女性の視点、2番は男性の視点、3番は双方を客観的に見た歌詞になっています。

この主人公の二人は、どうもお互いに気持が離れかけて別居しているけれど、やはり愛情も強く、女性からは電話に出てくれないことをなじり、嫉妬しています。

男性のほうはそれに弁解し、二人一緒にいた日を懐かしんでいるといった状況が歌われます。

「寒い夜」は、寂しさの象徴としての表現のようです。

歌詞の中で面白いと思ったのは、「かゆい心の ねじ曲がったジェラシー」の部分で、何となくムズムズしたもどかしい心境をうまく表していると感じました。

曲調はロック調でビートが利いていてリズミカル、テンポがよくてノリのいい曲です。

私は数年前まではJ-POPも結構聴いていたのですが、最近はどうも聴く気が全然しません。それでもこういったロックテイストの歌謡曲はいいなと思います。

歌謡曲ファンのみならず、もっぱら演歌という方にもおすすめしたい曲です。

カラオケではハードルが高そうですが、チャレンジのし甲斐があるのではないでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=jh5ejWNJp5I

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前川 清 “風潮”

2024年11月16日 | 演歌・歌謡曲

今回はベテランの男性歌手、前川清さんの11月6日発売の新曲『風潮』を取り上げることにします。

前川さんは内山田洋とクールファイブのリードボーカルとして、長きにわたり数多くのヒット曲を歌った後もソロ歌手として、その個性的な歌い方で存在感を示してきました。

昨年12月に出た『あなただけ(リアレンジバージョン)』はなかなかいい味わいで、私もカラオケで練習していました。

さて、今度の『風潮』ですが、内容的にはかなり異質な歌謡曲と言えるでしょう。

作詞作曲はシンガーソングライターとして名高い永井龍雲氏で、前川さんのために書き下ろし、キャッチコピーによると「なにかと生きづらい世の中で自身の生きてきた証を模索しようとする中高年の思いにマッチする佳曲」とあります。

曲調はクールファイブ時代のようなムード歌謡風ですが歌詞が独特で、恋愛ソングではないし、人生応援歌とも一味違う、タイトルどおり現代の風潮に鋭く切り込み、あるべき生き方を問いかけるような内容です。

1番の歌詞では言葉が他人を傷つける風潮が歌われます。これはSNSなどで他人を誹謗中傷することが代表的で、「言わなくて済むことならばあえて口を挟むなよ」とあります。

「大人も子供も無責任」では、子供にまでSNSの悪口がはびこり、自殺の原因にもなっている現状を嘆いているようです。

2番になると「水清ければ魚棲まず」と諺から始まり、他人の欠点をあげつらう風潮が批判されます。これはいわゆるカスハラなど、ちょっとしたことで居丈高になる傾向も含むように思われます。

ハーフの3番では「すかした物言いでわけ知り顔に人の本気を嘲笑う」と、何でも茶化して馬鹿にして面白がる風潮を批判しているようです。

そして結論は「同じ時代を生きるなら いたわり合って生きようよ」です。

今の時代にこういった歌謡曲が出ることは大きな意義があると思います。

カラオケでも意表をついてこういう曲を歌ってみるのも面白いのではないでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=iLeGCZX5xYM

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