社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月25日(土)

2017年03月29日 00時26分49秒 | 2017年

  7時起床。今日から1泊2日で妻と一緒に飯能へ旅行に行く。しかし、その前に今週末のレース(今日の毎日杯と明日の高松宮記念)の馬券を買うため、私だけ一足早く家を出て、新宿のウインズへ。新宿駅がリニューアルしてから初めて降りたので、随分と綺麗になったことに驚かされた。ただ、ウインズが近づくと、相も変わらない場末感が漂ってくる。

  池袋へ移動し、喫茶店でしばし休憩。土曜日の朝なので、駅前の喫茶店も比較的空いている。

  事前に予約してあった特急券を受け取り、西武線のホームで妻と待ち合わせ。池袋に到着した列車から降りてくる人の波に逆行して歩く。

  早朝に起こった人身事故の影響でダイヤが乱れており、私たちの乗る定刻10時30分の特急ちちぶ11号も少し遅れて出発した。飯能までの所要時間は約40分。あっという間である。

  駅前でレンタカーを借り、あけぼの子どもの森公園へ。ここは、トーベ・ヤンソンの「ムーミン童話」に出て来るムーミン谷をモチーフにした公園である。ムーミンが好きな妻をここに連れて来たら喜ぶだろうと前々から思っていた。ところが、妻の第一声は「うーん、ムーミン谷とはちょっと違うけど…」とのこと。確かに、ムーミン谷そのものを作るのは、権利関係や何やらで難しかったのだろう。飯能市では今年、新たに正式なムーミンパークが出来るそうなので、リアルさはそちらを楽しみにすることにしよう。しかし、この公園もムーミン屋敷は立派な造りで中の装飾品まで凝っているし、水あび小屋はスナフキンが釣りをしているイメージそのものだし、何だかんだで妻も楽しそうに散策していた。

  続いては、有間渓谷観光つり場へ。半日券を購入し、1人5匹のニジマスを放流してもらって釣りを楽しむ。前のお客さんが釣り残した魚もいてたくさんのニジマスが泳いでいたが、寒い時期は魚にそれほど食欲がないということで思っていたよりも難しかった。しかし、スタッフさんのアドバイスを頂きながら色々と工夫し、何とか無事に妻が4匹、私が2匹を釣り上げ、遅めの昼食にありつくことが出来た。お腹が空いていたこともあるし、何より焼き立てのニジマスは本当に美味しくて、1人3匹なんて軽く平らげてしまった。ごちそうさまでした。

  宿へ向かう途中、有間ダムに立ち寄って名栗湖を眺める。川下側の流れが見えないのでダムとしてのインパクトはそれほどでもないが、このダムを境に水の流れる場所が一気に低くなる。ダムの中は一体どのようになっているのだろうか。

  今日の宿、名栗温泉「大松閣」に到着。埼玉では知る人ぞ知る旅館で、飯能に来るからにはここに泊まりたいと思っていた。部屋は広くてこたつもあるし、窓からの景色もなかなかのものである。

  到着してすぐに、貸切風呂に入る。源泉は17℃前後のアルカリ性冷鉱泉で、それを加熱している。お湯の柔らかさと湯あたりの良さが特徴的で、長く入っていることが出来るし、上がったあとのポカポカ感が心地よい。

  夕食までの時間は、読書コーナーで過ごすことにする。萩原朔太郎の詩集とルーブル美術館の絵画集を手元に置いて、ぱらぱらと眺める。萩原朔太郎は弟が好きな詩人で、自分の子どもに「朔」という名前を付けたくらいだった。私はそれほどでもない、というか、詩の良さがよくわかっていないというのが正直なところである。ちなみに、父は中原中也が好きなのだが、残念ながらここには彼の詩集は置いていなかった。

  18時から夕食。食事はこの宿の人気の一番の理由であり、一品一品手の込んだ本当に美味しいものが出て来る。部屋出しなので、周囲に気を遣わずにゆっくり食べられるのも嬉しい。

(先付)桜海老の茶碗蒸し。香ばしい桜海老が茶碗蒸しによく合う。

(前菜)うるいと蛍鳥賊の霙和え。竹の子粉節和え。鰆と大根。よもぎ素麺。二色玉子。合鴨蒸煮。一品一品に創意工夫があって、見た目も味も良い。

(椀替り)蛤の土瓶蒸し。出汁がびっくりするほど美味しい。中に大きな蛤のしんじょうが入っているのも嬉しい。

(焼物)山女化粧塩焼。先ほどのニジマスも美味しかったが、この山女も身がつまっているし、尻尾や骨まで食べられる。

(向付)熊谷産 活鯉うす造り。これが名物。ポン酢ジュレで頂く。コリコリした食感が癖になる。

(鍋物)豆乳仕立 日高三元豚のしゃぶすき鍋。お出汁と豆乳の鍋に豚肉をしゃぶしゃぶして食べる。軽く火を通した状態で食べる豚肉は少し怖さもあるが、ぷりぷりで美味しい。

(揚物)小鮎唐揚げと山菜。旬の山菜を食べられるのが嬉しい。

(食事)五目ちらし 赤山車 香物。この頃にはお腹も満腹に近づいてくる。

(甘味)季の物(麦プリン)。ちょうど良い満腹感。ごちそうさまでした。

  お風呂へ。今度は、時間帯で男女交代になる木風呂に入る。ここには源泉そのままの湯船もあって、とても冷たいので水風呂のような感じだが、温かいお湯と交互に入ると身体が引き締まって気持ちよく、上がってからもずっと身体がぽかぽかだった。交互の入るのを旅館側がおすすめしているだけのことはある。

  湯上りに部屋の冷蔵庫を開け、梅ジュース「元気百梅」を飲む。梅シロップが入った、ノンアルコール梅酒の甘さが強い版のような味わいである。

  夜、寝ている間に仕事の夢を見た。記憶にある限り、初めてのことである。目が覚めて夢だと気付いた時、温泉まで来ても仕事のことが頭にあるのかと苦笑いした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。