社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

2月26日(土) 鮟鱇を求めて。

2022年02月28日 21時24分37秒 | 2022年

 7時起床。今日から家族で笠間旅行である。

 朝食は鮭フレークオートミール。

 荷造りをして身支度を整えて、8時過ぎに車で出発する。

 都心も、常磐道に入ってからも、道はかなり空いていた。

 途中、常磐道の守谷サービスエリアで休憩。

 11時前に笠間に到着。休憩も含め、約2時間半のドライブだった。

 まずは、笠間稲荷神社へ。土曜日の午前中なので、参道を歩く人もまばらである。

 鳥居が立派に建て替えられている。

 たくさんの狐が出迎えてくれる。彼らは人々の祈りを神様に届けてくれるお使いである。

 本殿にお参りし、家族の健康と世界平和をお願いする。

 昼食は「鍛冶屋」へ。妻が笠間に住んでいた頃のお気に入りの和食居酒屋で、私も何度も連れて来てもらった。

 板の間の座敷席に案内して頂く。娘は備品の黒電話に興味津々である。

 私は海鮮ばらちらし寿司、妻はかんぱちの刺身とふぐの唐揚げ、娘はお寿司の盛り合わせ、追加で娘希望の唐揚げと私希望の白子ぽん酢を注文する。お寿司が食べられると知って、娘はすこぶるご機嫌である。

 海鮮ばらちらし寿司は、私がほぼ毎回選んでいるメニューである。

 ひとつひとつの具材の味が良いのはもちろん、分量の配分や切り方のバランスが絶妙で、他で食べるばらちらしとは一線を画す美味しさだと思う。

 娘のお寿司も本格仕様だ。マグロや海老が大好きで、食べすぎではないかと心配になるくらいの勢いで食べている。ただ、せっかくの美味しい蟹汁は飲まない。このありがたさがわかるのはまだ先か。

 妻の御膳(かんぱち刺身とふぐの唐揚げ)は季節限定メニューのようである。

 かんぱちのお刺身が分厚い。脂ののりも素晴らしい。初めてかんぱちを食べた時の感動を思い出す。

 ふぐの唐揚げもふわふわして味も濃厚である。このセットはすごい。

 追加で注文した白子は、すっきりした味わい。娘は唐揚げにたくさんレモンをかけて食べていた。湯河原旅行以来、レモンが大好きになったようだ。

 デザートは柚子バニラアイス。今回も、期待通りの美味しい料理ばかりだった。笠間に来たらこのお店は外せない。

 笠間芸術の森公園の中にある「あそびの杜」へ。散策に出掛ける妻と娘を見送り、私は車に残ってZoom開催される保育園の進級説明会に参加する。所要時間は約40分。当たり前だが、多くのご家庭は自宅から参加しており、お子さんたちも一緒に聞いている。各参加者の名前は園児名に設定するルールなので、普段娘の話に出てくるお友だちがどんな顔をしているのかわかって楽しい。

 説明会終了後、妻と娘のいる広場へ向かう。歩いているだけで気持ちの良い公園である。

 娘は広場内を駆け回っていた。敷地が広く、遊具のスケールも大きいので、これは楽しいだろう。こちらは追いかけるだけで一苦労である。

 少し前だったら絶対に怖がって挑戦しなかったであろう遊具にも、果敢に攻めて行っている。

 私も呼ばれて中に入ってみたが、怖い。高所恐怖症には厳しい。

 大きなドーム型のトランポリンが一番気に入ったらしく、何度も上っては飛び跳ねていた。確かに、これは楽しそうだ。

 せっかくなので、森のほうにも足を延ばしてみる。

 娘の顔と同じくらい大きい立派な松ぼっくりを見つけ、お土産に持ち帰る。

 笠間駅前の洋菓子店「グリュイエール」に寄る。ここも、妻が笠間に住んでいた頃に一緒によく買いに来たお店である。妻との初めてのクリスマス(2014年12月24日)のケーキもここで買った。あのモンブランのホールケーキは驚くほど美味しかった。

 ちょうど、その名物のモンブランを作っている最中である。

 しかし、ここはぐっと我慢。モンブランは明日買う。

 それぞれ、食べたいケーキを選ぶ。明日のモンブランも予約しておいた。油断すると売り切れてしまうのだ。

 スーパー「カスミ」に寄り、宿での飲み物などを調達する。

 明日伺う義実家へのお土産の地酒も購入した。

 今日の宿泊先「割烹旅館 城山」に到着。

 まだ娘が0歳だった頃(2018年9月3日~4日)以来、お世話になるのは2回目である。

 前回と同様、離れの部屋「くるみ」を予約した。これなら、娘も周りを気にせずはしゃぐことが出来る。

 館内や室内の至る所でバラが出迎えてくれる。地元の花卉農家さんで栽培されたものらしい。大浴場も薔薇風呂になっている。

 大浴場は男女交代制なので、妻と娘が大浴場へ。私は部屋についているお風呂に入る。湯船は小さいが、保温性が高くて身体がよく温まる。木の香りも心地良い。

 娘は大浴場の薔薇風呂が気に入ったようで、色々な色のお花があったと嬉しそうに教えてくれた。

 笠間のとある山の上に、3軒だけの集落があるらしい。3軒のために山の上まで水道を引くことは難しいため、そこで暮らす人たちは沢の水を使って生活している。この旅館では、その沢のお水を分けてもらって宿泊客に提供している。口当たりが柔らかく、澄みきった味である。

 お風呂上がりのおやつに、先ほど「グリュイエール」で買ってきたケーキを食べる。やはり、モンブラン以外のケーキも美味しい。特に、季節限定の苺のタルト「谷中スペシャル」には驚かされた。茨城のいちごグランプリで大賞に輝いたこともある「谷中いちご園」という地元の農園で栽培された大きくて甘い苺に、グリュイエール特性の苺ソースがたっぷり掛かっている。笠間スイーツの本気を見たような気がする。

 夕食の時間まで、部屋でまったり。お風呂で身体が温まっていることもあって、眠りそうになる。

 夕食は専用の個室で頂く。案内された部屋が驚くほど広く、娘が大喜びで走り回っている。

 この宿に泊まる一番の目的は、食事である。今回はあんこう鍋コースを選んだ。いや、あんこう鍋を食べるためにここへ来たと言っても過言ではない。期待どおり前菜から手が込んでおり、いきなり真打ちのあんこうも登場。

 子ども用の食事は、娘の大好きなものばかり。

 お刺身も、とても子ども用とは思えない本格仕様である。

 好きな食べ物に囲まれて、すこぶるご機嫌な娘。

 大人用のお刺身は赤貝、いさき、マグロ。

 そして遂に、今回の笠間旅行の一番の目的、念願のあんこう鍋が登場。

 出汁は醤油ベース。

 鮟鱇とご対面。見るだけでも気分が上がってくる。

 いざ、実食。

 なんでこんなに美味しいんだろう。笠間まで来た甲斐があった。

 娘は早めにお腹いっぱいになって飽きてしまったので、部屋から絵本を取ってきて読書休憩を挟む。妻が読んでくれている間、私は抜け駆けしてあんこう鍋を食べ続ける。

 鶏肉と野菜のグラタン。ここまで来るともうお腹いっぱいだが、それでも美味しい。

 〆は雑炊。個人的には、雑炊こそがあんこう鍋のメインだと思う。ここまでの全ての旨みが凝縮されている。

 デザートも期待以上に豪華だった。ホットケーキがきちんと焼かれたもので、懐かしい味がする。

 大満足で食事を終える。ちなみに、翌朝に宿の御主人から伺った話によると、鮟鱇は元々は一部の漁師さんが肝を食べていたくらいで、茨城の人はほとんど食べないそうだ。それが、旅行会社のPR戦略や漫画『美味しんぼ』の影響で「茨城といったらあんこう鍋」というイメージが定着し、今では笠間のような内陸側でも提供されるようになったらしい。あんこう鍋のベースとなる出汁は、海沿いではあん肝を使ったどぶ汁が多く、内陸地では醤油や味噌を使ったものが多い。同じ種類の出汁だとしても、お店や板前さんによって作り方が違うので、一口にあんこう鍋と言っても多種多様な味が展開されているとのことだった。確かに、私もこれまで5軒ほどで食べたが、同じ味のお店はなかった。ただ、とても美味しいという点だけは共通している。あんこう鍋を広めてくれた某旅行会社と『美味しんぼ』に心から感謝したい。

 部屋へ戻り、娘を寝かしつける。外でたくさん遊び、お腹もいっぱいになって、すぐにぐっすり眠ってくれた。

 妻とゆっくりお喋りをする。2部屋あると、娘を起こす心配をせずにまったり出来るのでありがたい。

 日付が変わる頃に就寝。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。