
独自の視点で今までにないグルメ漫画を切り開いている土山しげる先生の代表作、「食キング」
その最終巻である27巻はおまけで数点の外伝が収録されています。

その中の一つ、モダン洋食伝は、本編の主人公、北方歳三の祖父であり、名門レストラン函館五稜郭亭の創始者、北方清次郎がまだ修行中の昭和初期。
上京し修行へ向うも、修業先が潰れていて、宿なしとなった清次郎と偶然知り合った舞台役者の卵、エノデンとの出会いの話です。
宿に同居を許してくれたエノデンの初舞台を祝うため、清次郎は「エノデンが卵料理を腹いっぱい食べたい」というリクエストに応え、残っていたお金で、当時まだ効果だった卵を買い、さまざまな卵料理を作ります。
いろいろな卵料理を作って最後に考えたオリジナル料理が、卵かけごはんをフライパンで焼いた一品。
エノデンの舞台は大成功、将来が楽しみな逸材として注目を浴びます。
しかしその帰り道、エノデンは路面電車に轢かれそうになった猫を庇い、誤って電車に跳ねられ、命を落としてしまいます。

エノデンへの一宿一飯の恩義と、彼のあまりにあっけ無かった一生を追悼し、彼を忘れないよう、そのとき考案したごはん入り卵焼きをエノデンと名づけ。
後に自分がオーナーシェフとなった函館の五稜郭亭で売り出し、人気メニューとなります。

というわけで作ってみました。
1膳半のご飯に卵2個で卵が多めの卵かけごはんを作成。
卵の色を壊さないように口醤油、それにちょっとだけ塩胡椒で味付けして、オムレツの様に焼きます。
そのままでも美味しいですが、まあオムライスの原型になった料理らしいですから、彩りを含めてケチャップも加えてみました。
見た目はなんかオムレツっぽいですが、醤油味が効いていて、卵かけごはんとも、オムライスとも違う、オリジナル料理ができました。
名づけるなら、やっぱりエノデンでしょうね。
今日みたいな休日のブランチに良い一品だと思います。
ではでは


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