時々、寿司シェフに会いに
職場にやって来る中国人女性は
戸惑うこともなく 自分のしたいように
ファッションを楽しまれ
服装にブランド品が加わっている事もあり
奇妙なリッチさを匂わす人 である。
誰であるか聞くと
街のモールにあるマッサージ店のオーナーと言う。
薄暗いその店の前を通るたび
しんと静まり返っている様子 だったので
経営がうまく行っていることに
少々驚いた事だった。
マッサージはいい商売だと
興奮気味に言う寿司シェフは
自分もいつかマッサージ師になりたいように話す。
"寿司なんて何時までも握ってられないわ" と
早くこの仕事から脱出したい気持ちのようだった。
数ヶ月前に
中国から 寿司シェフの 弟さん一家が移民されて来
彼の奥さん (寿司シェフの義理妹さん)が
その店でマッサージを習う事になったのが
先月の事、、、、。
その話を聞いて
マッサージ師になるには それなりのコースを取り
州の資格も取得しなければいけないだろうに、、、と
疑問を持った私ではあったが
寿司シェフは
"店で教えてもらえる!" と
強く言うので 黙った。
そして今日、
奇妙なリッチさを匂わすマッサージ店のオーナーが
寿司シェフに会いに来ていたので
知りたがりの私が 話の内容を聞くと
既に
その店で働き始めていた寿司シェフの義理妹さんだが
マッサージ中
男性客から 性的なマッサージを求められ
仕事を辞められた。
その件での話しだったようだ。
"オーナーは 性的マッサージはしていない って言うけどね、、" と
そんな言葉は信じていないように
寿司シェフが言った。