「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

遠野菊池一族・参

2008-06-26 17:17:38 | 菊池氏

 しつこくもまたまた遠野の菊池姓関連のエントリーということで、お付合い願います。

 菊池氏と熊野信仰との関連、このことは「遠野菊池一族・序」で簡略掲載しましたが、遠野における菊池氏と熊野社の関連付けの核心に迫るといった事柄へは至らずの段階でもあります。

 また諸先生方の探求でも記録等にほとんど顕れていないということで、その関連付けを見出す内容とはなっていないが現状でもあると思います。

 民俗分野からの切り崩しも座礁しかけている現実はありますが、以前、かなり以前に紹介した記憶がございますが歴史雑誌「歴史と旅・臨時増刊号」(平成3年3月)に遠野の郷土史家、菊池照雄氏が寄稿した内容が掲載され、当時、かなり興味深く何度も読み返したことがありました。

 今回記述の参考としている遠野菊池の会「菊池一族の誇り」にも参考として引用されておりますが、菊池照雄氏による熊野信仰と遠野菊池姓に関する考察、民俗学分野からの視点がまさに説得力に長け、秀説といわざるを得ない内容と記されている点に注目しております。





○熊野の巫女の唱導

 歴史と旅に掲載された内容によると、北上山地、陸中海岸方面の熊野信仰の中心的役割は室根山にあり。
 その信仰弘布者は熊野御師とよばれる男性布教部隊と熊野巫女といわれる女性布教部隊だったという。

 その内のひとつ巫女達に関しては3つの目的があったのだろうと解されている。 ひとつは熊野三山信仰の村々への移植、ふたつ目は下級階層の人達の熊野への代参、そして三つ目は、九州肥後の名族菊池一族の栄枯盛衰を村々で語ったのではないのか・・・という内容でもある。

 巫女達は北上山地の村々を移動しながら熊野信仰の布教を軸に下級階層からの献納物を預かり熊野へ代参という役目を担い、その代償として下級武士階級や百姓といった人達に菊池一族の事績が宣伝され、先祖が明らかでない下級階級、特に武士階級に自分達の系譜を明らかにしてもらうよう依頼されると神懸となって菊池一族の末裔であったかのような流布がなされたのではないのか・・・・この蓄積があったからこそ、明治の新姓では、こぞって菊池姓を申告する人々が多く出たのであろう・・・・・。
 
 熊野山と深い関わりがあったのが米良氏、米良氏は菊池一族ともいわれ、巫女達はこの米良氏の支配下にあったのだとも解されている。


 簡略的に記述しましたが、説得力があるといえばその通り・・・後は遠野の熊野社と菊池姓繁華な地との関連やら、その痕跡を一応に確認できればそれなりに道は見えてきそうでもありますが、ここからが実はたいへんな予感がいたします。

 民俗分野と歴史的何かの融合、そして伝承等の収集で関連性を求める、これはしばらくかかりそうですね・・・・汗


遠野の菊池氏関連館跡







 久しぶりに青空を撮影しました。
 宮守館上空に青空がクッキリ・・・・遠野菊池姓探求も青空のようにスカッといけばいいのですがね・・・笑


 

◆遠野ぶれんど「じゃっこ&ジンギスカン」の夕べ

 日時・・・6月28日(土)午後6時30分~
 場所・・・宝飯爺商会(上早瀬橋白岩側東へ約80m)
 会費・・・約2千円位か?飲物はある程度ご持参ください。

 山女、ジンギスカンは事務局、幹事で準備します。(無論割勘・・・笑)

 飛び入り大歓迎なそうですよ・・・・。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 遠野菊池一族・弐 | トップ | 成吉思汁を食う »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
魅力ある説 (菊地藤兵衛)
2008-06-26 20:15:49
紀州熊野との関連は『因縁の菊池氏』で知りました。
『歴史と旅』に寄せられた論考があったことは初めて知りました。
肥後菊池氏の奥州への入部は史実と考えますが、遠野を中心とした菊池・菊地姓の(東北における)繁栄には何か別の要因があるはずと思われてなりません。
写真の本が古書検索でありました!!
到着が楽しみです(^_^;)
返信する
熊野 (とらねこ)
2008-06-26 21:57:56
藤兵衛さん
これも熊野信仰関連ですが、かなりの説得力があると思いますし、明治新姓にてこぞって菊池姓を名乗った下地のようなものがあったこと、これもひとつの限りなく高い説とも受け取れます。

無論、肥後の菊池氏、或いは関りある人々が奥州へ下ったこと、これも史実と思ってますが、それにしても多すぎる菊池さん、肥後の菊池氏がこぞって奥州へ来たとしても多すぎる内容でもあります。

古書にて掲載の書籍が手に入る、まずは一読の後、感想等お寄せいただければ嬉しいです。
返信する
熊野 (一如)
2008-06-27 12:21:17
熊野と菊池について、しゃねがった とコメしてましたが(笑
以前、照雄氏の本も読んでおり米良の件も目にしておりました(汗
ほんとにあるちゅうはいまーなので自己嫌悪に陥っております(あ゛ー

それで、熊野比丘、比丘尼が布教するのと熊野社が勧請されることは別の流れではないかと思うのです。
熊野を勧請するのはやはり「鈴木」「穂積」系
布教は、南朝方と米良と名乗って存続している菊池氏の資金難を援助するため
と勝手に判断したりしてますぅ、どーでしょー
返信する
後世 (とらねこ)
2008-06-27 17:26:49
一如さん
熊野信仰と菊池氏、考察も含み南北朝後のことと私は解釈しておりますし、応仁の乱後の九州菊池氏の没落後に流布したものではないのか、さらに遠野においては江戸期辺りか?そんな感じがしないでもないです・・・いずれ共に考えてまいりましょう。
返信する
Unknown (hana)
2008-06-27 20:18:28
昨日、軽いギックリ腰になってしまいましたが今日は大分良くなってるので明日は参加しますよ~^^v

場所がイマイチ良く分からないので、明日夕方にでもします
返信する
了解 (とらねこ)
2008-06-28 07:57:24
hanaさん
参加の件、了解ですよ。
上早瀬のサンクスまで来ていただければ、お迎えに山上いたします・・・笑

明日は早朝から私は釜石です。
返信する

コメントを投稿

菊池氏」カテゴリの最新記事