旅するガーデナー

いつも五感を刺激し、喜怒哀楽、幸も不幸も、哲学も瞑想も、言葉にできない多くが存在する庭は私のパワー・スポット!

ペリー・ロドリゲス氏のトークショー

2016年03月03日 15時43分51秒 | ガーデニングセミナー

昨日は午後から横浜イングリッシュガーデンへ、「イギリスの誇る名園 グレートディクスターにみるイングリッシュガーデンとは」と題したトークショーを聴きに行ってきました。
グレートディクスターガーデンは100年以上前に造られたイングリッシュガーデンの名園。
そのガーデンの元ガーデナーで今はビジネスマネージャーのペリー・ロドリゲス氏のトークショーで、通訳は日本人ガーデナーの佐藤麻貴子さんが勤めました。
スライドを観ながら、グレートディクスターガーデンの歴史や造った人々と引きついできた人々の考え方、デザイン、植栽などなどについて伺いました。

1910年、ナサニエル・ロイド氏と妻のデイジーがこの地を屋敷(1460年築)とともに買い取り、庭と建物を改築したのが始まりで、現在イングリッシュガーデンでよく見られるガーデンルーム様式は、当時はとても画期的なデザインだったようです。
ナサニエルが造った堅い構造物を、デイジーが草花で優しい雰囲気にしていったのだそう。

その後、この夫婦の末っ子で、超有名ガーデナーのクリストファー・ロイド氏が、このガーデンを引き継ぎ、植栽を発展させました。
「色彩のパレット」と呼ばれる豊かな色合いのガーデンになったのは、クリストファーの考え方のせいで、常に見ごたえのあるガーデン作りをし、今も続いているそうです。

クリストファー・ロイドという人は、友人に「ピンクと黄色の組み合わせは合わない」と言われると、俄然その色合わせに挑戦したくなる方だったそうで、そのせいでガーデンの植物の色彩がピンクと黄色になったとか、とにかく挑戦のお好きな方だったようです。

そしてクリストファーの亡きあと、ヘッドガーデナーのファーガス・ギャレット氏がその考え方を継承し、現在に至っているとのこと。
ファーガスもクリストファーに劣らないハイ・エナジーな方のようです。

スライドを観ていると、当時のガーデンを率いる人の考え方でガーデンの雰囲気が変わっているのが明らかで、それも面白かったです

私が意外だったのは、一時間半のトークショーの中で、約半分の時間を使い、グレートディクスターガーデンの「ワイルドフラワーメドウ」について話されたこと。
6エーカーのガーデンのうち4エーカー(三分の二)がワイルドフラワーメドウなんだそうで、このメドウを、非常に大切に考えているとのこと。
(写真左側がメドウで右側がボーダーガーデン)



2月にはクロッカスやスイセン、3月はミニアネモネなどの小球根花の咲くガーデンが

その後はワイルドフラワーで覆われます。



クリストファーはワイルドフラワーメドウを作るのに5年ほどかかったそうです。
トピアリー&ワイルドフラワー(=ハード&ソフト)の組み合わせだったり、他のメドウのエリアも含め、グレートディクスターは、ワイルドフラワーメドウをたいへん愛しているそう。
そこでは植物や虫などの生態系の保存&学習、かの地に自生する希少種植物の保全などにも力を入れているそうです。
メンテナンスにおいては、あまり作りすぎないよう配慮し、種が熟しこぼれたのを見計らって刈り込んだり、メドウで必要でない植物は人の手で排除しながら、植物が風に吹かれてソヨソヨとなびく自然な風景を維持しているのだそうです。

やはり人の手が入ってこその、美しいワイルドフラワーメドウなんだと確信しました

他にもナーセリーについてやロングボーダーの移り変わり等々、スライドを観ながらトークは続きました。
トークショーの一時間半、無駄な話は一切なしの、充実した内容でした

聴き終わった後は、グレートディクスターガーデンへミニトリップした気分とまではいかないけれど、これで「予習は完璧」
そして昨年イギリスのガーデン旅でも感じた「イギリスの人々のガーデンに対する燃えるような情熱」を思い出しました。

ワイルドフラワーメドウ・・・イギリスのガーデンも含めていくつかの場所で見たことがあるけれど、今までで一番素敵なメドウは「宝塚ガーデンフィールズ」だったな~
風に吹かれてソヨソヨとワイルドフラワーと風がハーモニーを作っているみたいな・・・

あんな風景にまた出会いたい。
一層グレートディクスターを訪れたくなりました。
とはいえ・・・いつ行けることやら

水曜日、横浜駅からの無料バスが無いなか集まった方々は、関係者マニアックフアンそしてサポーター
聴きたい人はちゃんと来るんだね~

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定期観察 3月の庭’16 ~ あったかいんだから

2016年03月01日 12時30分14秒 | 庭作り(2014April~)

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今年は「寒さは桃の節句まで」となりそうです。
桃の節句には、最高気温が15~6度になる予報。
どうやら冬もそうそうに終わり

築山ではスイセン花の黄色や常緑の宿根草の葉やらで、少し色がついています。
何よりミモザの黄色が目を惹きます。


オープンスペース周りも、ストエカス系ラベンダーやウエストリンギア(流通名オーストラリアン・ローズマリー)が大きくなって緑をたたえています。


そしていよいよ外構の石積みも始まり、ようやく庭らしくなりそう。
先日夫は高さを揃えて積んだのですが、どうもそれでは面白味に欠けると思ったようで、少し段差を付けて並べ替えました。
目地の色を決めるのに、若干手こずっているようです。


玄関前はこうして見ると何も咲いていないようですが、

ローズマリーにチラホラ花が付きましたし、

日陰が好きなティアレラも植えましたし、ヘレボルスも咲いてきました。

昨年は少ししか咲かなかったクレマチス・H.F.ヤングですが、今年はこの様に地際から沢山新芽が出てきたので、期待大
旧庭の時のように大きな青い花がたわわに咲くといいな。

どこを見ても、悲しいぐらい殺風景だった昨年の今頃とは違い、植物も増えたし育っているしで、庭として形になってきていて感慨深いです。
一年間、マイペースですが頑張って来た成果が見えて嬉しい

今年の春は庭にとってどんな春になるでしょう。
とても楽しみ

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