Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

土筆(182)

2018-09-07 11:38:43 | 日記

 そんな茜さんに、蜻蛉君が言いました。

「それで、ホーちゃんどうしたのさ。」

彼は茜さんの従妹の事が気になるのでした。彼はどうして蛍さんがあんな状態なのか知りたいのです。

「何時もの事よ。」

茜さんは答えます。

 ホーちゃん、怒ると何時もあんな感じ、口もきかなければニコリともしないで、あっちを向いた切、知らん顔になるのよ。ああなるとこっちは気がものくて(物憂くて)、うんざりよ、とんだとばっちりだわ。私が悪い訳でも無いのに。

 そう茜さんは蜻蛉君に苦情を返すのでした。

「そう言うけどな。」

茜さんの返事に彼は思わずムッとして言い返しました。

 お前があんなとこに穴を掘ったからだろう。あの穴はお前が掘ったんだろう、しかも2個も。あの子のとこだけじゃ無くて俺にも掘っただろう。

 そう蜻蛉君は言うと、元々は茜さんが事の発端だと言わんばかりのいい様で、流石に顔付もきつくなり茜さんの方を睨むのでした。


土筆(181)

2018-09-07 11:37:24 | 日記

 続けて茜さんは考えました。

『後から母に聞いたらハニーは英語だという事だった。蜻蛉君はアメリカ人なのかな?』

茜さんは首を捻ると目を丸くして、改めて蜻蛉君を見詰めてみるのでした。

 戦後暫く経ったとはいえ、こんな地方ではそうそう外国人を目にするという事は有りません。そして、見た目日本人の様な東洋人に見えたとしても、外国人と言うと当時の日本人は皆アメリカ人だと思う時代でした。茜さんがそう思ったのは無理からぬ事と言えるでしょう。

 「蜻蛉君英語が話せるの?、アメリカ人だったの?」

意外そうに言う茜さんの問いかけに彼はちょっとはにかみました。当時アメリカ人に見られ、英語が話せるという事は十分に優越感を満たしました。それは自慢に出来る事でしたから、流石に自信家の蜻蛉君でも、相手に少々照れて見せるくらいに自重したのでした。まぁねと、彼は言いました。

「外国語が少し話せるだけだよ。」

僕は日本人だからね。と如何にも上品に言うと、彼の目は細く弓形になり思わず笑顔が零れてしまいました。

 なんだぁ、と、茜さんは思いました。折角外国人のお友達がいると知り合いに自慢できると思ったのに、それがふいになってしまった。と、彼女は一時高揚した感情が萎んでしまいました。彼女は気が滅入るとまた蛍さんの事が気掛かりになって来ました。


人生ゲーム

2018-09-07 11:17:45 | 日記

 友達の家にあった人生ゲーム、とても面白くよく遊びに行ってさせてもらいました。それで、長男が幼い頃このゲームを買ってやりました。

 しかし、コマや付属のお金、カードなど、備品が多いゲームです。だから面白いと言えば面白いんですが、幼い子には管理が出来ませんでした。人型のピンが1個欠け、お金の紙幣が1枚無くなり、等、段々と備品が無くなって行くので、その都度数えて片付けないからと、叱ってみてもしょうがない程、子供はまだまだ年少だったのでしょうね。

 こんな場合の管理は大人がすべきですね。家事に忙しかった私が出来ないのでは、他にきちんと出来る人もいなくて、このゲームは怒った私にあえなくゴミ処理されたのでした。この経験から、2番目の子には複雑なゲームや、多くのおもちゃは持たせないことにしました。

 それでも、やはり備品が無くなってしまうのは残念なことでした。引っ越しで無くなってしまった「けいどろゲーム」の指輪は、文字通り犯人がいそうな事件でした。

 誰だろう?。荷造りした時には私がきちんと数を数えて、備品も全部そろっているのを確認して片付けておいたのに。荷解きしてすぐに子供が友達と遊んでいて、皆が帰った後、私が直ぐ備品を確認したところ、もう無くなっていたんですよ。不思議です。結局何故無くなったか分かりませんでした。きちんと私が管理した意味がないですね。これ以上の管理を求められるなら、子供にゲームは持たせない事、させない事、目の前でさせる事、かな。子供にとっておもちゃでも指輪は魅力だったのかな。それとも…。?